レポートの付録の書き方|入れるべき7種と本文との使い分け

最終更新日:2026年7月29日

この記事でわかること

  • レポートの「付録」の本質的な役割と、レポート全体における位置づけ
  • 本文と付録の使い分けを決める4つの判断基準(重要度/分量/参照頻度/読み手)
  • 付録に入れるべき代表的な7種類の内容と、それぞれの書き方
  • 付録の作法(番号付け・タイトル・順序・本文からの参照)の実務基準
  • 付録・参考文献・脚注の位置関係と、正しい配置順序
  • 避けるべきNG付録パターン7選と、それぞれの対処方法
  • 理系・文系・社会科学それぞれで異なる付録の作法

執筆:レポートビズ編集部
2021年5月の開業以来、累計6,000件超のレポート・卒論作成の依頼に対応してきた編集チームが、実際の添削現場で頻繁に指摘する「本文と付録の切り分けが不明確」問題を踏まえ、付録の記述技術を体系的に整理している。

「レポート 付録」——このKWを検索する人は、卒業論文や実験レポートの「付録」に何を入れればよいのか、本文とどう使い分ければよいのかに迷っている状況にある。ネット上には「レポートの書き方」全般の記事は多いが、「付録」1点に絞った体系記事はほぼ存在しない。

結論から言えば、付録は本文の議論を妨げないための「補助資料置き場」であり、重要度・分量・参照頻度・読み手の4基準で本文との切り分けを判断する。生データ、計算過程、アンケート票など、本文に入れると議論の流れを妨げるが、削除するには惜しい資料の受け皿である。

この記事では、付録の役割、使い分け4基準、入れる7種類、作法早見表、位置関係、本文参照、NGパターン7選、分野別作法、Before/After実例まで、累計6,000件超のレポート添削実績を持つ編集部の視点で整理する。前記事群結果の書き方材料の書き方理論の書き方と連動する、実験・調査レポート技術シリーズの第4章として活用してほしい。

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レポートの「付録」とはどのような部分か?

結論:付録は、本文の議論には直接必要ないが、レポートの完全性・再現性を担保するために添付する補助資料である。本文の読みやすさを保ちつつ、詳細な情報も提供できる二重構造を実現する。

レポートの構成は、一般に「本文+参考文献+付録」となる。この中で付録は、本文の議論を妨げず、しかし必要な詳細情報を確保するための重要なセクションである。

まず、付録の役割を整理する。

付録の役割1:本文の読みやすさを保つ

付録の最大の役割は、本文の議論の流れを妨げないことである。詳細な生データや長い計算過程を本文に入れると、読み手が議論を追えなくなる

例えば、100個の測定データがある実験レポートで、本文に全データを列挙すると、議論の焦点がぼやける。代表値や統計量を本文に、全データを付録に、と分けることで、読みやすさと詳細性を両立できる。

付録の役割2:再現性・検証可能性の担保

付録は、第三者がレポートの内容を再現・検証できるだけの情報を提供する場所である

本文で「〜という結果が得られた」と述べただけでは、第三者は結果の妥当性を判断できない。付録に生データや計算過程を示すことで、必要に応じて検証できる状態を作る。学術的な誠実性の証となる。

付録の役割3:議論を妨げない詳細情報の格納

付録は、「削除するには惜しいが、本文に入れると邪魔になる」情報の受け皿である

アンケート票・インタビュー全文・プログラムコード・詳細な図表など、本文の議論には直接使わないが、レポートの完全性のために示したい情報を付録に配置する。読み手は必要に応じて付録を参照できる。

本文と付録の使い分け4基準とは何か?

結論:本文と付録の切り分けは、①重要度、②分量、③参照頻度、④読み手、の4つの基準で判断する。この4基準を意識するだけで、迷わず判断できる。

累計6,000件超の添削経験で頻繁に指摘される問題が「本文に入れるべきものが付録にある」または「付録に入れるべきものが本文を圧迫している」というものである。判断の4基準を紹介する。

基準本文向き付録向き
①重要度議論の中核補助・参考
②分量短い(1〜2ページ以内)長い(数ページ以上)
③参照頻度本文で複数回参照1回だけ参照または任意
④読み手全読者が読むべき専門的な読者だけ

基準1:重要度|議論の中核か補助か

議論の中核となる情報は本文、補助的な情報は付録に配置する

本文の主張を支える証拠は本文に、詳細な検証プロセスは付録に、という切り分けが基本である。「これを削っても議論は成立するか」を自問し、成立するなら付録に移す判断が有効である。

基準2:分量|1〜2ページで収まるか

本文の1つのセクションが1〜2ページを超えるようなら、詳細部分を付録に移すことを検討する

詳細な計算過程が3ページに及ぶ場合、本文には要点のみを示し、完全な計算過程は付録に配置する。分量の目安は、本文全体の読みやすさを損なわないかで判断する。

基準3:参照頻度|複数回か1回か

本文中で複数回参照される情報は本文に、1回しか参照されない情報は付録に配置する

頻繁に参照される表やグラフを付録に置くと、読み手が何度も付録を確認する必要が生じ、読みにくくなる。逆に、1回しか参照しない詳細情報は付録に移すことで本文が軽くなる。

基準4:読み手|全読者か専門読者か

全ての読者が読むべき情報は本文、特定の専門的な読者だけが必要とする情報は付録に配置する

プログラムコードや詳細な数式導出は、多くの読者にとって不要だが、詳細を確認したい専門家には有益である。このような情報は付録に置く。

付録に入れる7種類とは何か?

結論:付録に入れる典型的な内容は、①生データ、②計算過程、③アンケート票、④プログラムコード、⑤追加図表、⑥インタビュー全文、⑦補足説明、の7種類である。分野によって選択する。

累計6,000件超の添削事例から抽出した、付録に入れるべき典型的な7種類を紹介する。

種類1:生データ|全ての測定値・観測値

実験・調査で得られた全ての生データを付録に配置する。本文では代表値・統計量のみを示す

「付録A. 全測定データ一覧」として、実験で得た全数値を表形式で示す。理系実験レポートで最も頻繁に含められる付録内容である。詳細は結果の書き方も参照してほしい。

種類2:計算過程|詳細な導出

本文で結果値だけを示した計算の、詳細な導出過程を付録に配置する

「付録B. 誤差伝播の計算過程」等の形で、複数ページに及ぶ計算を示す。読み手は必要に応じて計算の妥当性を検証できる。

種類3:アンケート票|使用した質問紙

アンケート調査を行った場合、使用したアンケート票の全文を付録に配置する

「付録C. アンケート調査票」として、実際に配布した質問紙(選択肢・自由回答欄含む)を示す。社会科学系のレポートで頻繁に含められる。回答の解釈根拠を読み手が確認できる。

種類4:プログラムコード|解析・シミュレーション

データ解析やシミュレーションに使用したプログラムコードを付録に配置する

「付録D. Pythonによる解析コード」等の形で、コード全文を示す。工学系・情報系のレポートや、統計解析を含む調査レポートで有効である。再現性の担保に貢献する。

種類5:追加図表|本文以外の詳細図表

本文で示せなかった、しかし議論の補強に役立つ追加図表を付録に配置する

「付録E. 追加解析結果」として、本文の議論を補強する図・表を示す。本文には結論に直結する図表のみ、詳細な図表は付録に、という配分が読みやすい。

種類6:インタビュー全文|質的調査データ

質的調査(インタビュー)を行った場合、インタビュー記録の全文または要点を付録に配置する

「付録F. インタビュー記録」として、匿名化した対話内容を示す。社会学・教育学・人類学系のレポートで有効である。倫理的配慮のため、必ず匿名化する。

種類7:補足説明|本文に入れきれない解説

本文の議論の流れを妨げるが、興味を持つ読者のために提供したい補足説明を付録に配置する

「付録G. 用語の詳細解説」「付録H. 歴史的背景」等の形で、詳細な補足を示す。読み手は必要に応じて参照できる。

付録の作法(番号/タイトル/順序/参照)はどう書くか?

結論:付録には①アルファベット番号、②具体的なタイトル、③本文で参照される順序、④本文からの明示的な参照、の4作法がある。この作法で付録の使いやすさが決まる。

付録の内容だけでなく、その提示の仕方も重要である。実務基準を紹介する。

アルファベット番号での識別

付録には「付録A」「付録B」…とアルファベット番号を振るのが標準的である

本文の章番号(第1章、第2章)と混同しないため、アルファベット表記を使う。「Appendix A, B, C」の英語形式も国際学術文脈で標準的である。

具体的なタイトルの記載

付録には「付録A. 全測定データ」のように、番号+具体的な内容を示すタイトルを付ける

「付録A」だけでは内容が不明。「付録A. 全測定データ一覧」のように、何が含まれているかを示す。読み手が必要な情報を素早く見つけられる。

本文で参照される順序

付録の順序は、本文で参照される順に並べる

本文で最初に参照される付録が「付録A」、次に参照される付録が「付録B」となる。この順序を守ることで、読み手が付録を追いやすくなる。

本文からの明示的な参照

本文中で「付録Aを参照されたい」等の形で、付録を明示的に参照する

本文中で参照されない付録は、読み手が存在に気づかない可能性がある。「詳細なデータは付録Aを参照」の形で、明示的に導く。参照表現の詳細は「前述したように」の言い換えも参照してほしい。

付録の位置(参考文献との関係)はどこか?

結論:レポートの標準的な順序は「本文→参考文献→付録」または「本文→付録→参考文献」である。分野・大学の慣習により、どちらかを選ぶ。

付録・参考文献・脚注はレポートの補助的要素だが、配置順序に関する慣習がある。

標準順序:本文→参考文献→付録

日本の多くの学術分野で標準的な順序は、本文の後に参考文献、その後に付録を配置する

参考文献は本文の議論に直接関係するため、本文の直後に配置する。付録は補助資料として最後尾に置く。この配置は、多くの大学の卒業論文フォーマットで採用されている。

別の順序:本文→付録→参考文献

分野や大学によっては、本文→付録→参考文献の順を採用することもある

付録を本文の続きとして扱い、参考文献をレポート全体の締めくくりとする発想である。国際学術論文ではこの順序が多い。所属大学のフォーマット指示に従うのが原則である。

脚注との関係

脚注は各ページの下部に配置され、付録・参考文献とは別の位置にある

短い補足は脚注、詳細な資料は付録、と使い分ける。「(注1)〜」等の脚注番号を振り、詳細な議論は避けて簡潔にまとめる。

本文からの参照方法はどう書くか?

結論:本文から付録への参照は、「付録Aを参照」「詳細は付録Aに示す」等の形式で明示する。参照なしの付録は読み手に無視されるリスクがある。

付録は本文からの参照があって初めて価値を持つ。参照方法の実務例を紹介する。

簡潔な参照:「付録Aを参照」

最も簡潔な参照は「(付録A参照)」または「付録Aを参照されたい」である

本文の議論の流れを妨げず、必要な情報が付録にあることを読み手に知らせる。文末や括弧内で使うのが自然である。

説明的な参照:「詳細は付録Aに示す」

より説明的な参照は「詳細は付録Aに示す」「全データは付録Aに掲載する」等の形式である

付録に何が含まれているかを本文で予告する形式である。読み手は付録を読むかどうか判断できる。

具体的な参照:「付録AのA-3表」

付録の中で複数の項目がある場合、「付録AのA-3表」「付録Bの図B-2」等、具体的な位置を指定する

付録内でも図表番号を振る(A-1, A-2, A-3)ことで、読み手が特定の情報にアクセスしやすくなる。長い付録では必須の作法である。

NG付録パターン7選とは何か?

結論:避けるべき付録のパターンは、①本文で参照されない、②本文の重要情報を移動、③タイトルなし、④順序がランダム、⑤要約なし、⑥出典不明、⑦付録の乱用(何でも付録に)、の7つである。

累計6,000件超の添削事例から、頻出する付録NGパターンを整理する。

NG1:本文で参照されない付録

付録があるのに、本文で全く参照されないパターンである。読み手は付録の存在意義を理解できない

対策:全ての付録は、本文中で少なくとも1回参照する。参照されない付録は削除するか、参照を追加する。

NG2:本文の重要情報を付録に移動

議論の中核となる重要データを付録に置くパターンである。本文だけでは議論が理解できなくなる

対策:議論の中核データは本文に残し、詳細な補足のみを付録に移す。「本文だけで議論が成立するか」を自問して判断する。

NG3:タイトルなしの付録

「付録A」「付録B」だけで、具体的なタイトルがないパターンである。内容が不明で読み手を困惑させる

対策:「付録A. 全測定データ」のように、番号と内容を示すタイトルを必ず付ける。

NG4:順序がランダム

本文で参照される順序と、付録の順序が一致しないパターンである

対策:本文で最初に参照される付録が「A」、次が「B」となるように順序を揃える。書き終わった後に順序をチェックする習慣が有効である。

NG5:要約なしの付録

大量のデータや長い文書を貼るだけで、その要点や見方の説明がないパターンである

対策:付録の冒頭に1〜2文の要約を付ける。「本付録では、実験Xで得た全100件の測定データを示す。表A-1が正常データ、表A-2が異常データである」等。

NG6:出典不明のデータ・図表

他者の図表・データを付録に貼るのに、出典を明示しないパターンである

対策:付録の図表にも本文と同じく出典を明示する。詳細は参考文献の書き方を参照してほしい。

NG7:付録の乱用(何でも付録に)

整理していない資料を「とりあえず付録に」と全て貼るパターンである。付録が肥大化し、レポート全体のバランスが崩れる

対策:付録に入れる7種類の枠に照らし、必要な資料だけを厳選する。「本当に必要か」を各資料について自問する。

分野別(理系/文系/社会科学)の付録の作法の違いは?

結論:理系は生データ・計算過程・プログラムコード、文系は原典引用・追加解説、社会科学はアンケート票・インタビュー記録・統計データが中心という分野別の慣習がある。

付録に入れる典型的な内容は分野によって異なる。自分の分野の慣習を確認する。

理系(自然科学・工学)の作法

理系レポートでは、生データ・詳細な計算過程・プログラムコードが付録の中心となる

「付録A. 全測定データ」「付録B. 誤差伝播計算」「付録C. Pythonコード」等の構成が典型的である。再現性の担保を重視する分野的慣習を反映している。

文系(文学・哲学・歴史)の作法

文系レポートでは、原典の長文引用・追加解説・年表等が付録の中心となる

「付録A. 参照した史料の原文」「付録B. 年表」等の構成が典型的である。本文で長文引用すると議論の流れを妨げるため、付録に配置する。

社会科学(経済・社会・政治)の作法

社会科学レポートでは、アンケート票・インタビュー記録・統計データ・分析コードが付録の中心となる

「付録A. アンケート調査票」「付録B. インタビュー記録」「付録C. Rによる統計解析コード」等の構成が典型的である。理系と文系の中間的な作法である。

Before/After 付録記述改善実例5選

結論:実際の付録記述を「改善前」と「改善後」で対比することで、記述の技術が直感的に理解できる。累計6,000件超の添削事例から代表的な5例を紹介する。

実例を通じて、付録記述の改善パターンを示す。全て個別情報は改変・匿名化してある。

実例1:参照追加

Before:(本文で参照なしに突然、末尾に「付録A. データ一覧」が置かれる)
After:本文中に「全100件の測定データは付録Aに掲載する」と参照を追加し、付録Aに導く

本文に参照文を追加することで、読み手に付録の存在を認識させ、必要に応じて確認できる状態にした。

実例2:タイトルの明示

Before:「付録A」「付録B」「付録C」(番号のみ)
After:「付録A. 全測定データ一覧」「付録B. 誤差伝播計算の詳細」「付録C. Pythonによる解析コード」

番号のみのタイトルを、内容を示す具体的なタイトルに変更した。読み手が付録の内容を即座に把握できる。

実例3:重要データの本文移動

Before:議論の中核となる主要結果表が付録Aに配置されている
After:主要結果を本文中に配置し、詳細な補足データのみを付録Aに残す

議論の中核データを本文に移動することで、本文だけで議論が理解できる状態にした。付録は補足資料の位置に整理された。

実例4:順序の整理

Before:本文で「A→C→B→A→B」の順で参照される付録が、A→B→Cで配置
After:本文の参照順に合わせて再配置(参照順序に付録を並べる)

本文の議論と付録の順序を一致させることで、読み手が付録を追いやすくなった。

実例5:要約の追加

Before:「付録A. データ一覧」の後に、いきなり100件のデータ表が始まる
After:「付録A. 全測定データ一覧」の冒頭に「本付録では、実験Xで得た全100件の測定データを示す。表A-1が正常データ(90件)、表A-2が異常データ(10件)である」の要約を追加

付録の冒頭に要約を追加することで、読み手が付録の構造を理解した上でデータを見られるようになった。

それでも付録の書き方に迷う場合の選択肢とは?

結論:4基準・7種類・4作法を意識しても迷う場合、①大学のライティングサポート、②教員・TAへの質問、③代行サービスの参考資料活用、の3つが選択肢となる。

付録の作法は分野や大学の慣習に大きく左右されるため、判断に迷う場面が多い。ここでは業界内部の視点で選択肢を整理する。

大学のライティングサポートセンター

多くの大学がライティングサポートセンターを設置しており、付録の作法についても無料で相談できる

まず学内リソースを検討することが原則である。分野・大学のフォーマット指示に対応した個別指導を受けられる。

教員・TAへの質問

特に卒業論文では、指導教員が分野・大学の慣習を最も詳しく把握している

「これは付録に入れるべきか、本文か」等、判断に迷う点を具体的に質問する。指導教員はレポートを読む立場からも的確な助言をくれる。

レポートビズの「参考資料としての活用」という選択肢

時間的制約が特に厳しい場合、代行サービスの成果物を「参考資料」として活用し、付録の記述パターンを学ぶ選択肢もある

プロが書いたレポートには、本文と付録の適切な切り分け、付録の作法が正しく含まれる。これを参考書として学ぶことで、自分でも付録を適切に運用する感覚が身につく。やってはいけないことで示した通り、「そのまま提出」ではなく「参考資料活用」が誠実な使い方となる。公式LINEから匿名で無料相談も可能である。

レポートの付録に関するよくある質問(FAQ)

「レポートの付録」に関して、多くの相談者から寄せられる質問をまとめた。

Q1. 付録は必ず必要か?

結論:短いレポート(3,000字以下)や論述型レポートでは不要な場合が多い。長い実験・調査レポートや卒業論文では付録が必要となる。

本文に入れると議論を妨げるが、削除するには惜しい情報がある場合に、初めて付録が必要になる。「なくても本文だけで完結する」レポートには付録は不要である。3,000字程度の授業レポートで無理に付録を付けると、かえって本文の質が下がることもある。

Q2. 付録の分量に上限はあるか?

結論:一般的に、本文の分量を超えないのが目安である。付録が本文を上回ると、バランスが崩れる。

ただし、実験レポートで生データが大量にある場合など、分野によっては例外もある。大学のフォーマット指示に従う。

Q3. 付録の番号はアルファベット?数字?

結論:アルファベット(A, B, C)が標準的。本文の章番号(1, 2, 3)と区別するためである。

ローマ数字(I, II, III)を使う分野もある。所属大学の慣習を確認する。

Q4. 付録内の図表の番号は?

結論:「表A-1」「図B-2」のように、付録の記号と番号を組み合わせる。

本文の図表(表1、図2)と混同しないための工夫である。付録内の図表を本文から参照する際も、この番号で明示する。

Q5. 付録は目次に含めるべきか?

結論:卒業論文等の長いレポートでは目次に含める。短いレポートでは不要な場合が多い。

「付録A. 全測定データ ・・・ p.35」のように、目次に付録のページを記載する。読み手が付録の存在と位置を把握できる。目次に含めることで、レポート全体の構造を読み手に伝える役割も果たす。

Q6. アンケート票を付録に入れる際の注意は?

結論:実際に配布した形式を保持しつつ、個人情報は匿名化する。

質問文・選択肢は原文のまま、回答者の個人情報(氏名・所属等)は削除・匿名化する。倫理的配慮の観点でも重要である。

Q7. インタビュー記録を付録に入れる際の注意は?

結論:必ず匿名化する。可能なら要約版で示し、全文は必要な場合のみに限る。

インタビュー全文は個人が特定されるリスクがあるため、匿名化した上で必要最小限にする。倫理審査の対象となる場合は、審査承認番号も付録に記載する。話者は「A氏」「B氏」等に匿名化し、所属機関等の識別情報も一般化する必要がある。

まとめ|付録は本文の議論を妨げない補助資料

レポートの付録を書くために重要なのは、「余計な情報を全て放り込む場所」ではなく、「本文の議論を妨げず、しかし必要な詳細情報を提供する二重構造」を実現することである

本記事で整理した使い分け4基準、入れる7種類、作法早見表、位置関係、本文参照、NG7選、分野別作法、Before/After実例を活用すれば、質の高い付録が書ける。

付録を適切に運用できると、本文の議論の焦点が保たれつつ、詳細な資料も残せる。この二重構造こそが、学術文書の完成度を高める。付録は「軽視される部分」ではなく「本文の質を守る重要な仕組み」として認識することが、レポートの質を上げる第一歩となる。

また、付録運用の技術は、学部レポートだけでなく、卒業論文・大学院研究・社会人としての業務報告書まで、生涯にわたって使える能力である。「情報を全て本文に詰め込む」段階から「本文と補助資料を戦略的に配分する」段階に進むことが、学術的な成熟の重要な指標となる。付録に慣れることで、レポート執筆の余裕とプロフェッショナル感が生まれる。

  • 付録は本文の議論を妨げないための補助資料置き場
  • 本文と付録の使い分けは4基準(重要度/分量/参照頻度/読み手)
  • 付録に入れる7種類(生データ/計算過程/アンケート票/コード/追加図表/インタビュー/補足)
  • 付録の作法は4要素(番号/タイトル/順序/参照)
  • 順序は「本文→参考文献→付録」または「本文→付録→参考文献」
  • 本文からの参照(付録A参照)は必須
  • NG7パターン(参照なし/重要情報移動/タイトルなし/順序ランダム/要約なし/出典不明/乱用)を避ける
  • 分野別(理系/文系/社会科学)で入れる内容が異なる

より詳細な情報は、レポートの書き方完全ガイド大学レポートの書き方レポート例文集参考文献の書き方もあわせて参照してほしい。実験レポート技術については結果の書き方材料の書き方理論の書き方ニアリーイコール(≒)の使い方を、論述テクニックについては具体例の書き方問いの立て方を、経験の言語化については気づきの書き方を、表現面については「そのため」の言い換え「とても」の言い換え「わかった」の言い換え「前述したように」の言い換え専門用語の書き方を、心理・技術・倫理面についてはレポートが苦手な大学生へレポートが下手な人の7つの特徴レポートでやってはいけないこと10選を参照するとレポート実務全般が体系的に理解できる。

時間的制約が特に厳しく、参考資料としての完成品が必要な場合、レポートビズのような、累計6,000件超の実績を持つ業者に相談してみるのも1つの選択肢となる。プロが書いたレポートの付録運用を参考書として学ぶことで、本文と付録の切り分け感覚が身につく。公式LINEから匿名で無料相談ができるので、まずは自分の状況を整理するところから始めるのが安全な道となる。

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