最終更新日:2026年7月29日
この記事でわかること
- レポート本文で使う「具体例」を5種類に分類した早見表(数値/事例/引用/実験/比喩)
- 抽象論と具体論の黄金比と、段落内での具体例の効果的な配置位置
- 説得力を高める「良い具体例」の3条件と、避けるべき「悪い具体例」5パターン
- 具体例が思いつかないときに使える発想法5選(検索・比較・対極・分解・逆算)
- 文系・理系・社会科学それぞれで異なる具体例の作法
- Before/After実例5選で理解する、具体例あり/なしの説得力の違い
- 累計6,000件超のレポート添削事例から抽出した、教員に響く具体例の特徴
執筆:レポートビズ編集部
2021年5月の開業以来、累計6,000件超のレポート・卒論作成の依頼に対応してきた編集チームが、実際の添削現場で頻繁に指摘する「具体例が薄い」問題を踏まえ、本文で使える具体例の書き方を体系的に整理している。
「レポート 具体例」——このKWを検索する人は、自分のレポートに具体例が足りないと感じている、あるいは抽象論ばかりで説得力に欠けると教員から指摘された経験があるのかもしれない。完成した例文集を探しているというより、「どうすれば説得力のある具体例を書けるか」というテクニックを求めている場合が多い。
結論から言えば、レポートで使える具体例は5種類に分類でき、主張の性質に応じて使い分けることで説得力が飛躍的に上がる。「具体例を出す」という漠然とした指針では、実際にどんな例を出せばよいか分からない。5種類のマトリクスを持つことで、選択が明確になる。
この記事では、具体例5種類の分類、抽象と具体の黄金比、良い具体例の3条件、悪い具体例5パターン、思いつかないときの発想法、分野別作法、Before/After実例まで、累計6,000件超のレポート添削実績を持つ編集部の視点で整理する。完成した例文サンプルを探している場合は、姉妹記事のレポート例文集を参照してほしい。この記事はより「本文で具体例を書く技術」に絞って解説する。
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なぜレポートに「具体例」が必要なのか?
結論:具体例は主張の説得力を担保する不可欠な要素である。抽象論だけのレポートは「本人がそう思っているだけ」に見え、根拠のない主張として評価が下がる。
「具体例を入れましょう」というアドバイスは、多くの学生が耳にする。しかし、なぜ具体例が必要なのか、その本質を理解していないと、具体例を無理やり入れて逆に読みにくくしてしまうケースもある。
まず、具体例の学術文書での役割を整理する。
具体例の役割1:主張の説得力を担保する
抽象的な主張だけでは、読み手は「本当だろうか」と疑問を抱く。具体例は主張を実証する「証拠」として機能する。
「SNSは若者の心理に影響を与える」という主張だけでは弱い。「例えば、総務省の令和6年通信利用動向調査によれば、10代のSNS利用率は90%を超えており、〜」と具体的なデータを示すことで、主張が実証される。この違いが、説得力の差を生む。
具体例の役割2:読み手の理解を助ける
抽象的な概念は、具体例を通じて初めて理解できる。読み手の理解を助けるのが、具体例の重要な機能である。
「認知的不協和」「機会費用」「限界効用」といった学術概念は、抽象的な定義だけでは頭に入りにくい。具体例を1つ添えるだけで、読み手の理解が深まる。教員はレポートを何十本も読むため、理解しやすい文章は好印象となる。
具体例の役割3:書き手の理解度を示す
適切な具体例を示せることは、書き手がそのテーマを本当に理解している証拠となる。丸暗記の知識ではなく、応用可能な理解を示せる。
抽象論だけを書くのは、教科書の内容を書き写したり暗記したりしただけでも可能である。しかし、適切な具体例を挙げるには、その概念を自分で咀嚼し、実世界と結びつける必要がある。教員はこの違いを見ている。
具体例の5種類と使い分けは?
結論:レポートで使える具体例は、①数値データ、②事例、③引用、④実験結果、⑤比喩の5種類に分類できる。主張の性質と分野に応じて使い分けることが、説得力を高める鍵となる。
「具体例」を漠然と捉えるのではなく、5種類に分類することで、どの場面でどの型を使うかの判断が明確になる。
| 種類 | 特徴 | 典型的な用途 |
|---|---|---|
| ①数値データ | 統計・調査結果・定量的事実 | 社会現象・経済動向の実証 |
| ②事例 | 具体的な出来事・企業事例・歴史的事例 | 抽象論の具体化・理解促進 |
| ③引用 | 先行研究・著書からの引用 | 学術的権威付け |
| ④実験結果 | 自身または他者の実験データ | 理系レポートの実証 |
| ⑤比喩 | 類似の状況からの類推 | 抽象概念の直感的理解 |
種類1:数値データ|最も強い説得力
数値データは、レポートで最も強い説得力を持つ具体例である。統計庁・省庁の公式データ、学術調査、企業レポート等から引用する。
「若者のSNS利用が増えている」ではなく「総務省の令和6年通信利用動向調査によれば、10代のSNS利用率は90%を超えている(総務省, 2024)」のように、具体的な数値を示す。出典は必ず明記する。数値は嘘をつけないため、主張の実証性が高まる。
種類2:事例|抽象を具体化する
事例は、抽象的な議論を身近な出来事や企業例・歴史例で具体化する具体例である。
「イノベーションのジレンマ」を論じる際に「Kodakのデジタル化失敗事例」を引くように、具体的な事例を挙げる。事例は読み手の理解を助けるだけでなく、書き手の応用力を示す機会となる。
種類3:引用|学術的権威付け
先行研究や著名な学者の見解を引用することで、主張に学術的権威を付与できる。
「〜と考えられる。実際、田中(2020)は〜と論じている」のように使う。引用は権威付けだけでなく、書き手が先行研究を踏まえていることの証明にもなる。引用ルールについては参考文献の書き方を参照してほしい。
種類4:実験結果|理系レポートの根幹
理系レポートでは、自身または他者の実験結果が最も重要な具体例となる。
「この化学反応では〜が生じる」という主張に対し、「本実験では、〜の条件下で反応時間が3.2秒であった」と自身の実験結果を示す。理系分野では、実験結果なしの主張は成立しないことも多い。
種類5:比喩|直感的理解を促す
比喩は、抽象概念を身近な状況で類推させる具体例である。学術文書では控えめに使うが、効果的に用いると理解が深まる。
「機会費用は、Aを選ぶことで諦めたBの価値と考えられる。例えば、大学進学を選ぶことは、その4年間で得られた可能性のある就労収入を諦めることを意味する」のように使う。比喩は多用せず、1〜2箇所に絞って効果的に配置する。
抽象論と具体論の黄金比はどこか?
結論:レポートにおける抽象論と具体論の理想的な比率は、およそ6:4である。抽象6割で議論の骨格を示し、具体4割で肉付けするバランスが読みやすい。
「具体例を入れよ」と言われても、どの程度入れるべきかは判断に迷う。累計6,000件超の添削経験から導かれる目安を示す。
6:4という黄金比の根拠
抽象6:具体4のバランスは、レポートの読みやすさと説得力の両立において最適な配分である。
抽象論が過剰(8:2以上)だと、説得力に欠け、読み手が退屈する。具体例が過剰(4:6以下)だと、事例の列挙に留まり、議論の骨格が見えなくなる。6:4は、議論を主軸に置きつつ、適切な具体例で補強する黄金比である。
段落レベルでの配分
段落レベルでは、「主張(1文)+根拠・具体例(2〜3文)+再主張(1文)」の構成が理想的である。
1段落200〜300字とすると、抽象部分(主張・再主張)が120〜180字、具体部分が80〜120字となる。この構造を段落ごとに適用することで、レポート全体で自然と6:4のバランスが生まれる。
分野・テーマによる調整
6:4は目安であり、分野やテーマによって調整する。理系実験レポートは4:6(具体多め)、哲学系レポートは7:3(抽象多め)が自然である。
理系実験レポートでは、実験結果という具体データが中心になるため具体論が多くなる。哲学・思想系のレポートでは、概念的な議論が中心になるため抽象論が多くなる。自分の分野の慣習を確認する。
段落内での具体例の効果的な位置とは?
結論:具体例は「主張→具体例→再主張」の配置で、抽象→具体→抽象の順に置くのが最も効果的である。段落の冒頭にいきなり具体例を持ってくると、主張が見えにくくなる。
「具体例をどこに置くか」は、多くの学生が意識しない点だが、実は説得力に大きな影響を与える。
王道パターン:主張→具体例→再主張
最も効果的な配置は、段落冒頭で主張を明確に示し、中盤で具体例を展開し、段落末で再主張する構造である。
この構造は「サンドイッチ型」とも呼ばれる。読み手はまず主張を理解し、次に具体例で納得し、最後に再主張で記憶に定着する。段落単位でこの構造を意識するだけで、レポート全体の説得力が上がる。
応用パターン:具体例→主張(帰納型)
複数の具体例から一般的な主張を導く帰納型では、具体例→主張の順が自然である。
「事例Aでは〜、事例Bでは〜、事例Cでは〜。これらの事例から、〜と考えられる」のように、具体を先に示してから抽象的な結論を導く。序論より本論・考察部で効果的である。
避けるべき配置:具体例だけの段落
1つの段落を具体例だけで埋めるのは避ける。何のための具体例かが不明確になり、読み手が迷う。
具体例を長く展開する場合でも、段落の冒頭または末尾に「〜の例として」「以上より〜」等の抽象的な位置づけを添える。具体例だけの段落は、単なる情報の羅列に見える。
説得力が上がる「良い具体例」の3条件とは?
結論:良い具体例は、①主張との適合性、②信頼できる出典、③読み手にとっての新規性、の3条件を満たしている。この3つを意識するだけで、具体例の質が向上する。
具体例を入れさえすればよいわけではない。「良い具体例」と「悪い具体例」の違いを見極めることが、レポートの質を分ける。
条件1:主張との適合性
具体例は、それが支持する主張と正確に対応している必要がある。ズレた具体例は、逆に議論を弱める。
「若者のSNS利用が増えている」という主張に、「日本の高齢化率」のデータを示すのは適合性が低い。「10代のSNS利用率」「1日あたりのSNS利用時間」等、主張と直接関わるデータを選ぶ。
条件2:信頼できる出典
具体例の出典が信頼できるかどうかで、説得力が大きく変わる。公式統計・査読論文・権威ある機関の資料を優先する。
個人ブログ・Wikipedia・匿名Q&Aサイトは、学術文書の出典として不適切とされることが多い。総務省・厚生労働省・OECD等の公式機関、CiNii・Google Scholarで見つかる査読論文を優先する。
条件3:読み手にとっての新規性
あまりに使い古された事例は、読み手に「またこの例か」と感じさせる。適度な新規性がある具体例が好印象を与える。
「日本のイノベーション事例=ソニー・トヨタ」のような使い古された事例は、教員が数百人分のレポートで目にする。「近年のスタートアップ事例」「地方企業の事例」等、視点を工夫することで印象が変わる。
悪い具体例パターン5選とは?
結論:悪い具体例のパターンは、①主張とズレている、②冗長すぎる、③使い古されている、④出典不明・信頼性低い、⑤主観的で証拠にならない、の5つである。これらは減点対象となる。
累計6,000件超の添削事例から、頻出する悪い具体例のパターンを整理する。自分の具体例が該当していないかを確認してほしい。
パターン1:主張とのズレ
主張と具体例が対応していない場合、レポート全体の論理が破綻する。
「若者の消費行動」を論じているのに「高齢者の医療費」のデータを示すような、明らかなズレは論外である。より微妙なケースとして、「日本の傾向」を論じているのに「アメリカのデータ」を示すこともある。対応関係を注意深く確認する。
パターン2:冗長すぎる具体例
1つの具体例で数百字を使うと、主張が埋没する。1事例につき100〜200字が目安である。
興味深い事例を発見すると、詳しく書きたくなる気持ちは分かる。しかし、レポートは物語ではない。必要な情報だけを抜き出し、簡潔に示すのが原則である。詳しく述べる代わりに、複数の事例を短く並べる方が説得力が上がることもある。
パターン3:使い古された事例
「日本の少子高齢化」「AIによる技術革新」といった使い古された事例は、教員に「またこれか」と感じさせる。
絶対NGではないが、同じテーマで数百人分のレポートを読む教員にとっては、新鮮味のない事例となる。可能なら、より具体的で新しい事例を発掘する努力が評価につながる。
パターン4:出典不明・信頼性の低い具体例
「ある調査によれば〜」「テレビで見たが〜」等、出典が不明な具体例は、剽窃疑いや根拠不足として減点される。
全ての具体例には出典を明記する。個人ブログ・SNS・Wikipediaは学術的出典として不適切とされる場合が多い。信頼できる公式データや査読論文を優先する。
パターン5:主観的で証拠にならない具体例
「私の友人は〜」「私自身の経験では〜」等の個人体験は、学術文書での具体例として不十分である。
個人体験は「サンプル数1」の証拠であり、一般化できない。客観的なデータや複数事例と組み合わせて用いるならよいが、個人体験だけで主張を実証しようとするのは学術文書として弱い。
具体例が思いつかないときの発想法5選は?
結論:具体例が思いつかないときは、①検索型、②比較型、③対極型、④分解型、⑤逆算型の5つの発想法を試すことで、多くの場合に具体例が見つかる。
「主張は書けたが、具体例が思いつかない」という状況は多くの学生が経験する。ここでは、具体例を発掘する5つの発想法を紹介する。
発想法1:検索型|CiNii/Google Scholarで探す
主張のキーワードを、CiNiiやGoogle Scholarで検索し、関連する数値データや事例を見つける。
最も直接的な方法である。「若者 SNS 影響」等で検索し、関連する調査結果や研究論文を見つける。1件の論文を読むと、その中に複数の具体例が含まれていることが多い。
発想法2:比較型|類似ケースとの比較
論じているテーマと類似の別テーマ・別時代・別国と比較することで、具体例が浮かぶ。
「日本の若者のSNS利用」を論じるなら、「日本の中高年」「他国の若者」との比較が具体例となる。比較は主張を相対化する強力な手法でもある。
発想法3:対極型|反例を挙げて対比する
主張とは対照的な事例を挙げ、両者を比較することで議論を深める。
「SNSは若者の孤独感を強める」という主張には、「SNSが若者の繋がりを増やした事例」という反例を挙げ、両者の違いを議論する。反例を扱うことで、書き手の理解が深いことを示せる。
発想法4:分解型|要素分解して例を出す
大きなテーマを要素分解し、各要素について具体例を出す。
「SNS利用の影響」を「時間」「人間関係」「情報接触」に分解し、各要素について具体例を挙げる。分解することで、思考の網が広がり、具体例が見つかりやすくなる。
発想法5:逆算型|結論から逆算する
まず結論を仮置きし、その結論を支える具体例を逆算的に探す。
「〜という結論を導きたい。それを支持する具体例は何か?」と考える。結論から逆算することで、具体例の探索範囲が絞られ、効率的に発見できる。この方法は、目的意識を持って情報収集する訓練にもなる。
分野別(文系/理系/社会科学)の具体例作法の違いは?
結論:文系は事例・引用中心、理系は数値・実験結果中心、社会科学は統計・比較事例中心という分野別の慣習がある。自分の分野の作法を理解することが重要である。
具体例の作法は分野によって異なる。同じ「良い具体例」でも、文系と理系では優先順位が変わる。
文系(文学・哲学・歴史)の作法
文系レポートでは、引用と歴史的事例が中心となる。数値データより、文献からの引用や具体的な出来事の記述が重視される。
「近代日本の文学思想」を論じる場合、代表的な作家・作品からの引用と、当時の時代背景の記述が具体例となる。数値データは補助的な役割に留まる。
理系(自然科学・工学)の作法
理系レポートでは、数値・実験結果が中心となる。定性的な事例より、定量的なデータが説得力を持つ。
「この化学反応は〜の特性を持つ」という主張に対し、実験データ・グラフ・数値表を示すのが標準である。詳細はレポートのニアリーイコールやレポート例文集も参照してほしい。
社会科学(経済・社会・政治)の作法
社会科学レポートでは、統計データと比較事例が中心となる。文系と理系の中間的な作法である。
公式統計(総務省・OECD等)、経済指標、企業事例、他国との比較などが典型的な具体例となる。定量データと定性事例の両方を組み合わせるのが特徴である。
Before/After 具体例の効果対比実例5選
結論:「具体例あり」と「なし」の対比を実例で見ることで、具体例の効果が直感的に理解できる。累計6,000件超の添削事例から代表的な5例を紹介する。
実例を通じて、具体例の有無が説得力にどう影響するかを示す。全て固有名詞・個別情報は改変・匿名化してある。
実例1:数値データの追加
Before:「若者のSNS利用は増加している」
After:「若者のSNS利用は増加している。総務省の令和6年通信利用動向調査によれば、10代のSNS利用率は92.5%に達しており、5年前と比較して15ポイント上昇している(総務省, 2024)」
数値と出典を加えることで、主張が実証される。「増加している」という抽象的な表現が、具体的な事実として認識される。
実例2:事例の追加
Before:「イノベーションのジレンマは既存企業に生じやすい」
After:「イノベーションのジレンマは既存企業に生じやすい。例えば、Kodakは自社でデジタルカメラ技術を開発しながらも、既存のフィルム事業を守る意識から市場投入を遅らせ、結果的にデジタル化の波に飲み込まれた」
抽象的な概念に具体的な企業事例を加えることで、理解が飛躍的に深まる。読み手は「なるほど、そういうことか」と納得できる。
実例3:引用の追加
Before:「SNSは孤独感を増加させる可能性がある」
After:「SNSは孤独感を増加させる可能性がある。Turkle(2011)は、常時接続の環境が『共にいながら一人でいる』状態を生むと論じており、SNSの利用増加とメンタルヘルスの悪化に関連が見られると指摘している」
先行研究の引用により、主張に学術的な裏付けが加わる。書き手が先行研究を踏まえていることも同時に示せる。
実例4:比較の追加
Before:「日本の労働生産性は低い」
After:「日本の労働生産性は低い。OECDの2024年データによれば、日本の労働生産性は加盟38か国中31位で、G7の中では最下位である。特にドイツ(9位)との差は顕著である(OECD, 2024)」
比較の対象(OECD加盟国・G7)を加えることで、「低い」という抽象的評価が、客観的な位置づけとして明確になる。
実例5:実験結果の追加
Before:「試料Aは試料Bより溶解速度が速い」
After:「試料Aは試料Bより溶解速度が速い。本実験では、25℃・pH7の条件下で、試料Aの溶解時間が平均3.2秒(標準偏差0.4)、試料Bが平均7.8秒(標準偏差0.6)であり、有意な差が認められた(t検定、p<0.01)」
実験結果を数値と統計処理と共に示すことで、主張が定量的に裏付けられる。理系レポートでは、この形式が説得力の基盤となる。
それでも具体例が浮かばない場合の選択肢とは?
結論:5つの発想法を試しても具体例が浮かばない場合、①大学のライティングサポート、②教員への質問、③代行サービスの参考資料活用、の3つが選択肢となる。
ここまで具体例の書き方と発想法を紹介してきたが、それでも思いつかない場合の選択肢を業界内部の視点で公平に整理する。
大学のライティングサポートセンター
多くの大学がライティングサポートセンターを設置しており、具体例の発掘についても無料で相談できる。
まず学内リソースを検討することが原則である。専門スタッフから個別に、テーマに合う具体例の発想法や資料の探し方を教えてもらえる。
教員・TAへの質問
「このテーマに合う具体例が思いつかない」と教員に相談するのは、恥ずかしいことではない。むしろ真剣に取り組む姿勢として評価される。
教員は分野の専門家であり、代表的な事例や参考文献を即座に紹介してくれることが多い。授業後・オフィスアワー・メール等で気軽に相談する。
レポートビズの「参考資料としての活用」という選択肢
時間的制約が特に厳しい場合、代行サービスの成果物を「参考資料」として活用し、そこに含まれる具体例の型を学ぶ選択肢もある。
プロが書いた文章には、適切な具体例の選び方や配置が含まれる。これを参考書として学ぶことで、自分でも具体例を発想する力が身につく。やってはいけないことで示した通り、「そのまま提出」ではなく「参考資料活用」が誠実な使い方となる。公式LINEから匿名で無料相談も可能である。
レポートの具体例に関するよくある質問(FAQ)
「レポートの具体例」に関して、多くの相談者から寄せられる質問をまとめた。
Q1. 具体例はどれくらい入れるべきか?
結論:抽象6:具体4が黄金比である。1段落あたり、主張と再主張の間に1〜2つの具体例を配置する。
過剰な具体例は議論の骨格を埋没させる。適切なバランスを意識する。
Q2. Wikipediaは具体例の出典に使えるか?
結論:Wikipediaは直接引用は推奨されないが、参考リンク欄から一次資料を辿るのは有効である。
Wikipediaを起点として、記載されている出典文献に当たり、そちらを引用する使い方が学術的である。
Q3. 個人体験を具体例に使ってもよいか?
結論:単独では不十分だが、客観的なデータと組み合わせて用いるなら効果的である。
「私自身の経験でも〜、これはXXX調査(2024)の傾向と一致する」のように、個人体験を客観データで補強すれば、学術文書として機能する。
Q4. 具体例が思いつかないときはどうすればよいか?
結論:5つの発想法(検索・比較・対極・分解・逆算)を順番に試すことで、大半のケースで具体例が見つかる。
特に検索型(CiNii・Google Scholar)は最も直接的で効果的な方法である。まずここから始めるとよい。
Q5. 具体例が長くなりすぎたらどうすべきか?
結論:1事例につき100〜200字が目安。長くなりすぎたら、要点を残して圧縮する。
興味深い事例ほど詳しく書きたくなるが、レポートの主軸は議論である。具体例は議論を支える脇役として、簡潔に示す。
Q6. 比喩をレポートで使ってよいか?
結論:控えめに使えばよい。1レポート全体で1〜2箇所、抽象概念の直感的理解を助ける場面に絞る。
比喩は多用すると文学的すぎる印象を与える。学術文書では控えめに、要所で使うのが原則である。
Q7. 具体例の書き方と例文集はどう使い分ける?
結論:本記事は「書き方の技術」、レポート例文集は「完成サンプル」である。両方を組み合わせるとより理解が深まる。
まず本記事で「なぜ・どうやって」を理解し、例文集で「実際の完成形」を確認する順序が効果的である。
まとめ|具体例は5種類の使い分けで説得力が上がる
レポートで具体例を効果的に書くために重要なのは、「具体例を入れる」という漠然とした指針ではなく、5種類の分類・配置・条件を意識的に運用することである。
本記事で整理した5種類の分類、6:4の黄金比、良い具体例3条件、悪いパターン5選、発想法5選を活用すれば、抽象論に留まらず具体的な説得力のあるレポートが書ける。
- 具体例は5種類(数値/事例/引用/実験/比喩)で使い分ける
- 抽象と具体の黄金比は6:4、分野によって調整する
- 段落内は「主張→具体例→再主張」の配置が基本
- 良い具体例の3条件は適合性・信頼性・新規性
- 悪い具体例5パターン(ズレ/冗長/使い古し/出典不明/主観的)を避ける
- 思いつかないときの5発想法(検索/比較/対極/分解/逆算)を試す
- 分野別(文系/理系/社会科学)で作法が異なる
- 「レポート例文集」記事と組み合わせるとより理解が深まる
より詳細な情報は、レポートの書き方完全ガイド、大学レポートの書き方、レポート例文集、参考文献の書き方もあわせて参照してほしい。表現面については「そのため」の言い換え、「とても」の言い換え、「わかった」の言い換えを、心理面についてはレポートが苦手な大学生へとレポートが下手な人の7つの特徴を、倫理面についてはレポートでやってはいけないこと10選を参照するとレポート実務全般が体系的に理解できる。
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