最終更新日:2026年7月19日
この記事でわかること
- レポートにおける「要約」の定義と役割
- 要約の3パターン(要約課題型・引用要約型・冒頭アブストラクト型)
- 要約と感想文・書評の明確な違い
- 要約の適切な字数(元文書の10〜20%)
- 要約作成の6ステップ手順
- キーセンテンスを見つける4つのヒント
- 要約で使ってはいけない表現8つ
- 良い要約と悪い要約の対比例
- 要約でよくある8つの失敗パターン
執筆:レポートビズ編集部
2021年5月の開業以来、累計6,000件超のレポート・卒論作成の依頼に対応してきた編集チームが、業界内部の視点でレポートの要約の書き方を中立的に整理している。学生向けの一般記事では扱われにくい「要約の3パターン」や「使ってはいけない表現」まで踏み込んで解説する。
「レポート 要約」——このKWを検索する人は、要約課題を出されたが書き方が分からない、あるいは本や論文を要約してレポートにまとめる方法を知りたい状況にあることが多い。
結論から言えば、要約は「元文書の要点を客観的に短くまとめる作業」であり、感想や自論を混ぜてはならない。元文書の10〜20%の字数を目安に、キーセンテンスを抽出して自分の言葉で再構成するのが基本である。
この記事では、要約の定義・3パターン・感想文との違い・字数目安・6ステップ手順・キーセンテンス発見法・使ってはいけない表現・失敗パターンまで、業界内部の視点で公平に整理する。
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レポートにおける「要約」とは何か
結論:要約は「元文書の要点だけを取り出し、客観的に短くまとめる作業」である。自分の意見・感想・解釈は含めない点が最大の特徴である。
まず、要約の基本的な定義を整理する。
デジタル大辞泉によれば、要約とは「文章などの要点をとりまとめること。また、そのまとめたもの」とされる。
要約の本質:客観的な要点抽出
要約の本質は「元文書に含まれる情報だけを、客観的に抽出して再構成すること」である。
元文書にない情報を追加してはならず、自分の意見や感想を混ぜてもならない。要約は「著者の言いたいこと」を、書き手の代わりに整理する作業となる。
要約者は「透明な媒体」となる姿勢が求められる。自分の存在を消し、著者の思考を読み手に伝えることが要約者の役目である。
要約が求められる場面
大学レポートで要約が求められる場面は多い。
「指定書籍の要約を提出せよ」といった課題、読書レポート・書評レポートの中で本の要約が求められる場合、本論内で先行研究を要約する場合、レポート冒頭でアブストラクト(要約)を書く場合、と様々である。
これらの多様な要約場面において、要約の基本原則(客観性・簡潔性・忠実性・可読性)は共通する。1つの技術を身につければ、複数の場面で活かせる。
要約の学術的価値
要約は「読解力の高さを示す作業」として学術的に評価される。
元文書を正確に理解した上で、要点を的確に抽出し、簡潔にまとめる能力は、学術活動の基礎となる。書き手の意図を読み解く力、情報を整理する力、簡潔に表現する力の総合力が問われる。
要約の技術は、社会人になってからも活用される。会議録・報告書・企画書など、あらゆる文書作成の基盤となるスキルである。大学で身につけておく価値は大きい。
要約の3つのパターンとは何か
結論:要約の3パターンは「要約課題型」「引用要約型」「冒頭アブストラクト型」。どのパターンかで、書き方と字数が変わる。
要約が求められる場面を、3パターンに整理する。
自分がどのパターンの要約を書くかを最初に確認する。
パターン1:要約課題型
要約課題型は「指定された文献を要約せよ」といった、要約そのものが課題となるパターンである。
教員から本や論文を指定され、それを要約して提出する形式。書評ではなく、あくまで要約であるため、感想や自論は含めない。字数は元文書の10〜20%が目安となる。
大学の初年次教育や必修科目でよく課される形式である。書評課題との違いを理解して、指示に忠実に従うことが重要である。
パターン2:引用要約型
引用要約型は、通常のレポート本文内で参考文献の内容を要約して引用するパターンである。
「〇〇(2020)は、△△について〜と論じている」といった間接引用の形。直接引用より柔軟に本論の流れに組み込めるが、出典の明示は必須である。詳しくは参考文献の書き方ガイドを参照してほしい。
パターン3:冒頭アブストラクト型
冒頭アブストラクト型は、卒業論文や学術論文の冒頭に載せる自作レポートの要約(アブストラクト)である。
「本論文では〜を検討した。方法は〜、結果は〜であった。結論として〜と論じた」といった形で、自分のレポートの全体を要約する。字数は200〜400字程度が標準である。
アブストラクトは自分のレポートを対象とするため、他の2パターンとは違って感想や自論を含めても問題ない。ただし、コンパクトさが求められるため、キーポイントに絞ることは重要である。
要約と感想文・書評はどう違うか
結論:要約は「元文書の内容だけ」、感想文は「読み手の感想と反応」、書評は「要約+批評」を含む。3つの違いを明確に区別する必要がある。
要約と混同されやすい2つの形式との違いを整理する。
この違いを理解することが、要約の第一歩となる。
要約と感想文の違い
要約は「著者が何を言ったか」、感想文は「私が何を感じたか」を書く。
要約に「面白かった」「興味深い」「私は〜と思う」といった主観表現は含まれない。感想文はこれらの主観表現が中心となる。要約課題で感想を混ぜると、大幅な減点対象となる。
要約は「著者の視点」でまとめる作業、感想文は「読み手の視点」でまとめる作業と考えると分かりやすい。この視点の違いを最初に押さえておくことが重要である。
要約と書評の違い
書評は「要約+批評+評価」で構成される。
書評は要約を含むが、その上に自論による批評・評価が加わる。書評は「〇〇の主張は妥当である/一面的である」といった判断を含む。要約はここが空白であり、事実の抽出のみに徹する。
要約は書評の「材料」となる位置づけである。書評を書く際は、まず要約を作成してから、その上に自分の批評を加えていく。この順序を守ると、書評の質も上がる。
3つの違いの一覧表
要約・感想文・書評の違いを表で整理すると以下のようになる。
| 形式 | 元文書の要点 | 自分の感想 | 批評・評価 |
|---|---|---|---|
| 要約 | ◎ | × | × |
| 感想文 | △ | ◎ | △ |
| 書評 | ◎ | △ | ◎ |
要約の適切な字数はどれくらいか
結論:要約の適切な字数は「元文書の10〜20%」が標準である。ただし課題によって字数指定がある場合は、その指示が優先される。
要約の字数目安を、実務的に整理する。
指定字数と目安字数の関係を押さえる。
元文書との字数比率
元文書に対して10〜20%が要約の一般的な目安である。
10,000字の論文なら要約は1,000〜2,000字、100ページの本(約80,000字)なら8,000〜16,000字が目安となる。ただしこれは目安であり、課題からの指定字数が優先される。
字数別の目標配分
要約のパターン別の字数目安は以下の通りである。
| パターン | 字数目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 要約課題型 | 元文書の10〜20% | 指定字数優先 |
| 引用要約型 | 50〜200字 | 本論内での引用単位 |
| 冒頭アブストラクト型 | 200〜400字 | 卒論・修論の標準 |
字数が指定字数を超えた場合
指定字数を大幅に超えるのは、要約が不十分である証拠である。
元文書の内容を切り捨てられず、原文に近い長さになるのは要約の失敗である。「これは本当に要点か」を厳しく判断し、削っていく必要がある。
字数超過の場合、例示や補足説明を全て削除するだけで大幅に短縮できる場合が多い。「削っても意味が通るか」を基準に判断する。
要約作成の6ステップ手順とはどんなものか
結論:要約作成は「通読 → キーセンテンス抽出 → グループ化 → 再構成 → 自分の言葉に置換 → 整形」の6ステップで進める。
要約作成の実践的な手順を、6ステップで整理する。
この手順に従えば、誰でも一定水準の要約が書ける。
ステップ1:通読して全体像を把握
まず、元文書を通読して全体像を把握する。
細部にこだわらず、著者が何を言いたいかを大まかに掴む。1回目はメモを取らず、著者の思考の流れを追いかけるように読むのがコツである。
通読の段階で細かい点にこだわると、全体像が見えにくくなる。まずは「森を見る」意識で全体を捉え、その後で「木を見る」段階に移るのが効率的である。
ステップ2:キーセンテンスを抽出
2回目の読みで、各章・各節のキーセンテンスに印を付ける。
各段落の第1文(トピック・センテンス)や結論部分の要旨など、著者の主張が凝縮されている文を選ぶ。キーセンテンス発見の詳細は、次の章で扱う。
ステップ3:グループ化
抽出したキーセンテンスを、テーマごとにグループ化する。
関連するキーセンテンス同士をまとめ、3〜5のグループにする。各グループが要約の1〜2段落分に相当する。
グループ化のポイントは「同じテーマを扱っているセンテンスをまとめる」ことである。章立てに沿ってグループ化することも多いが、章をまたいで関連する内容を統合してもよい。
ステップ4:論理順で再構成
グループ化した内容を、論理的な順序で再構成する。
元文書の構成に沿うのが基本だが、要約の分かりやすさを優先して順序を変えてもよい。ただし、著者の論理を歪めないことが大前提である。
ステップ5:自分の言葉に置換
原文の表現をそのまま使わず、自分の言葉で言い換える。
ただし、専門用語や固有名詞・キーワードは原文通りにする。それ以外の文言は自分の表現に置き換える。原文の切り貼りは要約ではない。
自分の言葉で書き換える作業は、単なる言い換えではない。元文書の意味を正確に理解しているからこそ、自分の言葉で書ける。書き換えができない箇所は、理解が不十分である証拠である。
ステップ6:整形と字数調整
最後に、全体を通して読み、字数調整と整形を行う。
指定字数に対して過不足があれば、内容を調整する。文の接続を滑らかにし、要約全体が1つの文章として自然に読めるようにする。
整形段階では、要約だけを読んで意味が通るかをチェックする。「元文書を読んでいない読み手」の視点で読み返すのが有効である。
キーセンテンスはどう見つけるか
結論:キーセンテンスは「各段落の第1文・結論部分・主張を含む文・繰り返し登場する概念」の4つのヒントで見つける。
要約の質を左右するのは、キーセンテンスを正確に抽出できるかである。
4つのヒントを整理する。
ヒント1:各段落の第1文
パラグラフ・ライティングの原則で書かれた文章では、各段落の第1文がその段落の主張(トピック・センテンス)である。
各段落の第1文をつなげれば、文章全体の骨格が見える。学術論文や英語文献ではこの原則が守られていることが多い。
日本語の一般書籍では第1文が必ずしもトピック・センテンスでない場合もあるため、段落全体を読んで主張を判断する必要がある。
ヒント2:結論部分
各章・各節・全体の結論部分は、キーセンテンスの宝庫である。
「以上より〜」「結論として〜」「本論では〜と論じた」といった表現の前後に、著者の重要な主張が含まれている。
結論部分は、著者が最も伝えたいことを凝縮した部分である。時間がないときは、序論と結論だけを丁寧に読むだけでも、要約の骨格が作れる。
ヒント3:主張を明示する表現
「〜と主張する」「〜が本論の中心的な論点である」といった、主張を明示する表現を探す。
著者が自ら「これが主張だ」と示している文は、キーセンテンスである可能性が高い。逆に、例示や補足の文は要約から省略できる。
ヒント4:繰り返し登場する概念
本文中に繰り返し登場する概念や用語は、その文書の中心テーマである可能性が高い。
「〇〇について」「〇〇の要因」「〇〇の分析」と繰り返し登場するなら、〇〇は要約に必ず含めるべきキー概念である。
要約で使ってはいけない表現とは何か
結論:要約で使ってはいけない表現は「私は」「思う」「考える」「感じる」「面白い」「興味深い」「印象的」「感動した」の8つ。主観表現を徹底的に排除する。
要約の客観性を保つために、避けるべき表現を体系的に整理する。
これらの表現が1つでも入ると、要約から感想文に変質してしまう。
主観表現の8タイプ
要約で使ってはいけない8つの主観表現は以下の通り。
- 「私は〜」「私にとって〜」(人称代名詞)
- 「〜と思う」「〜と思われる」(推量表現)
- 「〜と考える」(自論の宣言)
- 「〜と感じる」「〜のように感じる」(感覚表現)
- 「面白い」「面白かった」(評価表現)
- 「興味深い」「関心深い」(関心表現)
- 「印象的」「印象に残った」(印象表現)
- 「感動した」「驚いた」(感情表現)
代替表現の例
主観表現の代わりに、客観的な表現に置き換える。
- 「私は〜と思う」→「〇〇氏は〜と論じている」
- 「〜と考える」→「〜であるとされる」「〜が指摘されている」
- 「面白い」→(削除)
- 「興味深い」→(削除)
「面白い」「興味深い」といった主観的な評価表現は、削除するだけで要約の質が上がる。これらの表現は情報として何も付け加えないため、要約の観点からは不要である。
著者の主語を明示する
要約では「著者名 + 動詞」の形を使うと客観性が保てる。
「山田(2020)は〜と指摘している」「田中(2022)によれば〜」といった形。主語を著者名にすることで、自分の意見と区別できる。
この形式を使えば、要約を読んだ人が「誰が言ったことか」を明確に理解できる。要約課題では、この明示によって客観性が保証される。
良い要約と悪い要約はどう違うか
結論:良い要約は「客観性・簡潔性・忠実性・可読性」の4条件を満たす。悪い要約は「主観混入・冗長・原文歪曲・断片的」のいずれかに該当する。
良い要約と悪い要約の違いを、4条件で整理する。
この基準は、書き終わった後のセルフチェックにも使える。
良い要約の4条件
良い要約は次の4条件を満たしている。
- 客観性:自分の意見や感想が含まれていない
- 簡潔性:元文書の10〜20%程度に凝縮されている
- 忠実性:元文書の内容を歪めていない
- 可読性:単独で読んでも意味が通る
悪い要約の典型パターン
悪い要約には典型的なパターンがある。
- 主観混入:「私は面白いと感じた」など感想が入っている
- 冗長:元文書の半分以上の長さで、要約になっていない
- 原文歪曲:著者の主張と異なる内容になっている
- 断片的:文と文がつながらず、意味が通らない
対比例
良い要約と悪い要約の対比例は以下の通り。
- 悪い例:「私はこの本を読んで、格差社会について深く考えさせられた」
- 良い例:「本書は、格差社会の要因を社会関係資本の観点から分析している」
要約でよくある8つの失敗パターン
結論:要約の失敗は「感想混入・原文コピー・字数超過・字数不足・順序ずれ・キーワード欠落・接続不良・出典欠落」の8つに分類できる。
実際に指摘されやすい8つの失敗パターンを整理する。
提出前のセルフチェックリストとして活用できる。
失敗1:感想の混入
「私は〜と思う」「面白かった」など感想が入っている状態は最も基本的な失敗である。
要約は感想文ではない。前述の「使ってはいけない8つの表現」を提出前に必ずチェックする。
感想混入の失敗は、書いた本人が気づきにくい特徴がある。書き終わった後、8つの主観表現をキーワード検索して1つも残っていないかを機械的に確認するのが有効である。
失敗2:原文のコピー
原文の表現をそのままコピーしている状態は、要約とは呼べない。
キーワード以外は自分の言葉で書き換える。長い文をそのまま貼り付けたら、それは引用であって要約ではない。
原文コピーはコピペチェックツールで容易に検出される。要約課題での原文コピーは、剽窃認定の対象となる場合もある。必ず自分の言葉に置き換える。
失敗3:字数超過
指定字数を大幅に超えているか、元文書と同程度の長さになっている失敗である。
要約になっていない証拠である。重要度の低い情報を削り、キーセンテンスに絞る。
失敗4:字数不足
短すぎて、元文書の要点が伝わらない状態である。
1〜2文でまとめてしまい、必要な情報が抜けているケース。指定字数の80%以上は書くのが目安である。
失敗5:順序ずれ
元文書の論理順序が崩れて、意味が通らなくなっている失敗である。
「A → B → C」の論理順を「C → A → B」に並べ替えると、著者の議論が読み取れない。順序を変える場合は、論理関係を保つ必要がある。
基本的には元文書の順序に沿って要約するのが最も安全である。順序を変える必要があるのは、要約の分かりやすさが大幅に上がる場合に限られる。
失敗6:キーワードの欠落
元文書の中心概念が要約に含まれていない失敗である。
元文書に繰り返し登場する用語や概念は、必ず要約に含める。キーワードが抜けると、要約全体の意味が失われる。
キーワードの見つけ方は、前述の「キーセンテンスの4ヒント」の「ヒント4:繰り返し登場する概念」の方法が有効である。
失敗7:接続の不良
文と文がつながらず、単独で読むと意味が通らない失敗である。
キーセンテンスを並べただけで、接続表現がないケース。「したがって」「一方で」「また」といった接続語で、文の関係を明示する。
要約の可読性は、接続表現の使い方で大きく変わる。単に文を並べるのではなく、文と文の論理関係を明示することが重要である。
失敗8:出典の欠落
要約課題や引用要約で、元文書の出典を明示していない失敗である。
要約であっても、元文書の情報源は必ず明示する必要がある。参考文献リストへの記載も忘れずに行う。
出典明示は引用系のあらゆる場面で共通する原則である。要約でも、その情報が「誰の主張か」を必ず示す姿勢が学術文書の基本となる。
要約の書き出しはどう始めればよいか
結論:要約の書き出しは「本書は〜」「本論文では〜」「著者は〜」の3パターンから選ぶ。要約課題では特に、書き出しで文書の全体像を予告する。
要約の書き出しの型を、3パターン整理する。
書き出しの型を知っていれば、要約の1文目に迷わない。
型1:本書は〜
「本書は〜を論じている」といった書き出しは、書籍の要約で最も一般的である。
「本書は、格差社会の要因を社会関係資本の観点から分析している」といった形。文書全体のテーマを1文目で示せる。
この型は書籍の要約で汎用的に使える。1文目で読み手に「何を要約したものか」を伝えられるのが利点である。
型2:本論文では〜
「本論文では〜を検討している」といった書き出しは、学術論文の要約に適している。
「本論文では、AIが教育に与える影響を検討している」といった形。方法論と結論を示す形式で続けやすい。
学術論文の要約でこの型を使うと、論文全体の位置づけが明確になる。「本論文では〜」の後に「〇〇の方法により〜」「〜と結論している」と続けるのが定型である。
型3:著者は〜
「著者は〜と主張している」といった書き出しは、著者の視点を強調したい場合に使う。
「著者は、格差社会の原因は社会関係資本の減少にあると主張している」といった形。著者の立場を明確に示せる。
この型は、著者の主張が明確な文書に向いている。「著者は〜と論じている」「著者は〜と結論づけている」など、動詞の使い分けで著者の姿勢を伝えられる。
どうしても要約が書けないときの選択肢
結論:元文書の再読、大学のライティング・センターへの相談、代行サービスの参考資料利用など、複数の選択肢がある。
要約が書けない場合の対処を整理する。
優先度順に3つの選択肢を紹介する。
選択肢1:元文書を再読する
要約が書けない多くの場合、元文書の理解が不十分である。
元文書を再度読み、キーセンテンスを紙にメモしながら読み進める。理解できないなら、書けないのは当然である。まずは理解を深めることから始める。
選択肢2:大学のライティング・センターに相談
多くの大学には、レポート指導を行うライティング・センターが設置されている。
中央大学、東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学などの主要大学では、要約の書き方についても無料で相談できる。書き始める前の相談が最も効果的である。
選択肢3:代行サービスの参考資料利用
時間が全くない場合、レポート代行サービスの「参考資料」として利用する選択肢もある。
業界標準の要約フォーマットで作成された成果物を参考に、自分のレポートの型として学ぶことができる。レポートビズのような法人型のサービスでは、レポート1,000字あたり3,300円〜で要約込みの完成形が納品される。公式LINEから匿名で無料相談ができるため、まずは相談から始めるのが安全な道となる。ただし、代行サービスを本文の丸ごと提出用として使うことには学業上のリスクがあるため、あくまで「参考資料」としての利用にとどめるべきである。
レポートの要約に関するよくある質問(FAQ)
レポートの要約に関して、多くの相談者から寄せられる質問をまとめた。
Q1. 要約に自分の意見を入れてもよいか?
要約には自分の意見を入れてはならない。
要約は元文書の内容だけを客観的にまとめる作業である。意見を入れると要約ではなく書評や感想文になる。教員が「要約に加えて考察も書きなさい」と指示している場合を除き、自論は入れない。
Q2. 要約の書き方は感想文と何が違うか?
要約は「著者が何を言ったか」、感想文は「私が何を感じたか」を書く。
詳しくは本記事の「要約と感想文・書評はどう違うか」を参照してほしい。この違いを明確に区別することが要約の第一歩となる。
Q3. 要約でも引用元は明示すべきか?
要約でも元文書の出典は必ず明示する。
要約課題では課題文の書誌情報を明示し、引用要約では参考文献リストに元文書を記載する。詳しくは参考文献の書き方ガイドを参照してほしい。
Q4. 要約に「」(カギカッコ)は使うか?
要約内で原文の一部を引用したい場合は「」を使う。
「著者は『格差は必然である』と述べている」といった形。ただし、要約の大半が引用ばかりになると、要約ではなく引用集になってしまう。バランスに注意する。
Q5. 章ごとに区切って要約してもよいか?
字数が多い要約(2,000字以上)では、章ごとに区切って要約するのが有効である。
ただし、章ごとの要約を単に並べるのではなく、全体として1つの文章として読めるよう接続する必要がある。短い要約では章区切りは不要である。
Q6. 要約が指定字数に届かない場合はどうする?
字数が届かない場合、キーセンテンスの抽出が不十分な可能性がある。
元文書を再読して、より多くのキーセンテンスを抽出する。感想や自論を追加して字数を稼ぐのは絶対に避ける。字数が足りないなら、それは元文書の理解が浅い証拠である。
Q7. 要約課題でよくある評価基準は何か?
要約課題の評価基準は「客観性・忠実性・簡潔性・可読性」の4条件が中心となる。
加えて、キーワードの含有率、論理順の保持、原文コピーの有無なども評価される。本記事の「良い要約の4条件」と「失敗8パターン」を提出前チェックリストとして活用するとよい。
まとめ|レポート要約の書き方
レポートにおける要約は、「元文書の要点を客観的に短くまとめる作業であり、感想や自論を混ぜない」という原則に集約される。
3つのパターン(要約課題型・引用要約型・冒頭アブストラクト型)を意識し、6ステップの手順で進めれば、質の高い要約が書ける。使ってはいけない表現を排除するだけでも、要約のレベルは格段に上がる。
- 要約の本質:元文書の要点を客観的に抽出
- 3パターン:要約課題型・引用要約型・冒頭アブストラクト型
- 感想文との違い:客観性の有無
- 字数の目安:元文書の10〜20%
- 6ステップ:通読 → キー抽出 → グループ化 → 再構成 → 自分の言葉 → 整形
- キーセンテンスの4ヒント:第1文・結論部・主張表現・繰り返し概念
- 使ってはいけない表現8つ:「私は」「思う」「考える」「感じる」「面白い」「興味深い」「印象的」「感動した」
- 良い要約の4条件:客観性・簡潔性・忠実性・可読性
- 失敗8パターン:感想混入・原文コピー・字数超過・字数不足・順序ずれ・キーワード欠落・接続不良・出典欠落
より詳細な情報は、レポート本論の書き方、レポートはじめにの書き方、参考文献の書き方、レポートが引用だらけになる問題、レポート例文集、レポートの書き方完全ガイドもあわせて参照してほしい。
それでも要約の書き方や字数調整が難しい状況にある場合、レポートビズのような、業界標準の要約フォーマットで作成できる法人型のサービスに相談してみるのも1つの選択肢となる。公式LINEから匿名で無料相談ができるので、まずは状況を伝えて自分に合った選択肢を確認するところから始めるのが安全な道となる。
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