卒論データ収集|5手法の使い分けと実践5ステップ完全版

最終更新日:2026年8月11日

この記事でわかること

  • データ収集の5手法(アンケート・インタビュー・実験・観察・既存データ)の比較
  • 各手法のメリット・デメリットと選び方の判断基準
  • サンプルサイズの現実的な目安(手法別)
  • 倫理審査への対応と具体的な流れ
  • データ収集の実践5ステップ
  • 累計6,000件超で見た3パターンの実態
  • よくある失敗と対処法・分析への繋げ方

執筆:レポートビズ編集部
2021年5月の開業以来、累計6,000件超のレポート・卒論作成の依頼に対応してきた編集チームが、卒論のデータ収集について、業界内部の視点から体系的に整理している。

「卒論 データ収集」——このキーワードを検索する人は、卒論のためのデータをどう集めればよいか悩んでいる。テーマは決まったが、どの手法で、どのくらいのサンプルで、どのようにデータを取ればよいのかが分からない、そんな状態にある。研究テーマと分析の間に横たわる「データ収集」の壁は、多くの学生が最初に直面する大きな課題である。教科書を読んでも、実際にどう動けばよいかが見えない。

まず伝えたいのは、データ収集の手法は「研究の問い」から逆算して選ぶべきであり、逆ではないということである。「アンケートをやりたい」から始めると、問いに合わない手法を選んでしまう。まず何を明らかにしたいかを明確にし、それに合う手法を選ぶ順序を守りたい。この順序を守るだけで、多くの失敗を回避できる。

この記事では、データ収集の5手法比較、サンプルサイズの目安、倫理審査への対応、実践5ステップ、よくある失敗を、累計6,000件超の相談実績から得た知見をもとに整理する。「理論だけの解説」ではなく「実際に卒論で使える現実的な方法」を提示することを目的としている。この記事を読むことで、データ収集の全体像を掴み、具体的な行動に移せるはずである。

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「卒論データ収集」を始める前に|方針決定の3原則

結論:データ収集を始める前に、必ず「問い」「手法」「時間」の3つを明確にする。この方針決定が、データ収集の成否を左右する。この段階を疎かにすると、後で必ず後悔する。

準備なしにデータ収集を始めると、後で大幅な手戻りが発生する。まず立ち止まって3原則を確認したい。ここでの時間投資は、後の作業効率を何倍にも高める。

原則1:問いから逆算する

「何を明らかにしたいか」を1文で書けるかどうかが、方針の明確さのバロメーターである。書けない場合、まず問いを絞り込む作業が必要である。

問いが曖昧なままデータを集めても、「何を分析すればよいか分からない」状態になる。データ収集は「問いへの答え」を得るための手段であり、目的ではない。この順序を間違えると、時間と労力の大幅な浪費になる。

原則2:手法は問いに合わせる

「数値で傾向を知りたい」ならアンケート、「深い動機を理解したい」ならインタビュー——問いの性質から手法が決まる。

「アンケートが楽そう」「インタビューが面白そう」で選ぶのは危険である。手法選択は問いに従属する。「やりたい手法」ではなく「問いに答えられる手法」を選びたい。

原則3:時間の逆算をする

データ収集には、想定より時間がかかる。倫理審査・回答収集・データ整理を含めると、2〜3ヶ月かかることが多い。

締切から逆算し、開始時期を決めたい。「後で集めれば良い」の先延ばしが、卒論最大の失敗パターンである。データ収集は、卒論作業の中で最も時間がかかる工程の1つと認識したい。

データ収集の5手法比較

結論:卒論で使われるデータ収集手法は主に5つ。それぞれの特徴を理解して、自分の研究に合うものを選びたい。1つの手法にこだわらず、複数の候補を比較検討したい。

以下の5手法を、目的と特徴で整理する。それぞれに強みと弱みがあり、万能な手法は存在しない。

5手法の一覧

  • 手法1:アンケート調査(量的・広く浅く)
  • 手法2:インタビュー調査(質的・狭く深く)
  • 手法3:実験・介入研究(因果関係の検証)
  • 手法4:観察・フィールドワーク(実態把握)
  • 手法5:既存データ・二次データの活用(効率的)

各手法は「量的 vs 質的」「一次データ vs 二次データ」の軸で分類できる。自分の研究がどこに位置づけられるかを、まず把握したい。

組み合わせも可能

複数の手法を組み合わせる「混合研究法(ミックスドメソッド)」も有効である。アンケート+インタビューなど、量と質の両方を集めることで、多面的な理解が可能になる。

ただし複数手法は工数が2倍以上になるため、時間的な余裕がある場合に限る。卒論のスコープが広がりすぎないよう、注意したい。

手法1|アンケート調査

結論:アンケート調査は「多くの人の傾向を数値で把握したい」場合に最適。ただし「なぜそう考えるか」の深い理由は分からない。量的アプローチの代表格である。

向いている問い

  • 「〜と考える人はどのくらいの割合か」
  • 「AとBの選好に差があるか」
  • 「属性(年齢・性別)で意見が異なるか」

アンケートは「広く浅く」の代表的手法で、多くの人の意見を数値で可視化できる。ただし「なぜそう考えるのか」の深い動機までは掴めない。

サンプルサイズの目安

卒論では100〜300サンプルが現実的な目標。統計的な検定を行うなら最低30〜50サンプルは必要である。

  • 記述統計のみ:50〜100サンプル
  • 比較・検定を行う:100〜300サンプル
  • 回帰分析など高度な分析:200サンプル以上

「N=1000以上」を目指す必要はない。卒論のレベルでは、適切に集めた100〜200サンプルで十分な議論が可能である。むしろ「質の高いサンプル」を目指したい。

配布方法

  • Google フォーム:無料、集計が容易
  • SurveyMonkey:機能豊富、無料版もあり
  • SNSでの拡散:手軽だがサンプルに偏り
  • 大学経由の配布:確実だが手続き必要

Google フォームは特に卒論での定番。集計が自動で行われ、CSVでダウンロードして分析ソフトに取り込める。無料で使え、機能も卒論には十分である。

よくある失敗

  • 質問数が多すぎて回答率が下がる(20問以内推奨)
  • 誘導質問になっている
  • 選択肢に「その他」がなく回答者が困る
  • 回答者の属性に偏りがある(SNS拡散のみなど)

質数を絞る勇気が重要である。「あれもこれも聞きたい」となると、回答率が下がり結果的にデータが集まらない。1問追加するごとに離脱率が上がる、という研究結果もある。

手法2|インタビュー調査

結論:インタビュー調査は「深い動機・経験・意味を理解したい」場合に最適。ただし多数の人の傾向は分からない。質的アプローチの代表格である。

向いている問い

  • 「〜する人はどんな経験を持っているか」
  • 「〜という現象の意味は何か」
  • 「なぜそのような行動を取るのか」

インタビューは「狭く深く」の代表的手法で、個人の経験や意味世界を掘り下げることができる。数値では見えない現実を捉える力がある。

サンプルサイズの目安

卒論では5〜15名が現実的な目標。質的研究では、飽和(新しい情報が出なくなる状態)に達したら十分と判断できる。

「多ければ多いほど良い」の量的研究の発想は当てはまらない。1人1人の話を深く聞くことに価値がある手法である。

インタビュー形式

  • 構造化インタビュー:質問項目を固定、比較しやすい
  • 半構造化インタビュー:大枠は決めつつ柔軟に対応(推奨)
  • 非構造化インタビュー:自由対話、深い洞察が得られる

卒論では半構造化インタビューが最も推奨される。質問リストを用意しつつ、相手の話に応じて柔軟に深掘りできる。

実施時の注意点

  • 1回のインタビューは60〜90分が適切
  • 録音の許可を必ず得る
  • 逐語録の作成に時間がかかる(1時間の録音で6〜8時間)
  • 個人情報の取り扱いに配慮する

逐語録の作成時間は特に見落とされがちである。10名にインタビューすると、逐語録だけで60〜80時間かかる計算になる。時間の余裕が不可欠である。近年はAI文字起こしツールも進化しており、活用も検討したい。

手法3|実験・介入研究

結論:実験は「AがBに影響するか」の因果関係を検証したい場合に最適。設計と統制が難しく、卒論では簡易実験が現実的。厳密な統制は難しくても、工夫次第で価値のある実験が可能である。

向いている問い

  • 「Aを与えるとBが変化するか」
  • 「条件Xと条件Yで結果が異なるか」
  • 「介入前と介入後で変化があるか」

実験は因果関係を検証できる強力な手法である。ただし変数の統制が難しく、卒論では簡易実験にとどまることが多い。

卒論での実験の現実

大規模な統制実験は卒論では難しい。簡易実験・準実験デザインが現実的である。

  • 実験群30名以上、対照群30名以上が目安
  • 研究倫理審査が必須の場合が多い
  • 実験環境の統制が課題

統制の限界を認識し、それを卒論の考察で明示する誠実な姿勢が重要である。「完璧な統制」を目指すより、「限界を明示した誠実な実験」を目指したい。それが学術的態度である。

オンライン実験の活用

クラウドソーシングを活用したオンライン実験が、近年増えている。Yahoo!クラウドソーシング・Lancersなどで参加者を募集できる。

ただしサンプルの質・統制の限界を意識する必要がある。特に「真面目に実験に取り組んでいるか」を判定する仕組み(注意チェック項目など)を入れることが推奨される。これで質を担保できる。

手法4|観察・フィールドワーク

結論:観察・フィールドワークは「実際の場でどのようなことが起きているか」を把握したい場合に最適。時間がかかるが独自性が高い。現場に入る勇気と時間が必要な手法である。

向いている問い

  • 「〜の場ではどのようなことが起きているか」
  • 「〜という文化・慣習の実態は?」
  • 「アンケートでは見えない側面を知りたい」

観察・フィールドワークは、他の手法では見えない「現場のリアル」を捉えることができる。文化人類学・社会学系の卒論で特に重要な手法である。

観察の種類

  • 参与観察:自分も現場の一員として参加
  • 非参与観察:外部の観察者として記録
  • 構造化観察:記録項目を事前決定
  • 非構造化観察:自由に記録

参与観察は深い理解が得られるが、研究者としての客観性を失うリスクもある。バランスが重要である。距離感の調整が難しい手法でもある。

実施時の注意点

  • 現場への入り方(ゲートキーパーの許可)
  • フィールドノーツの取り方
  • 倫理的配慮(プライバシー・匿名化)
  • 継続期間の設定(数週間〜数ヶ月)

フィールドノーツは、その日のうちに書くことが重要である。時間が経つと記憶が薄れ、正確性が下がる。現場で気づいたことは、メモ書きレベルでも即座に残したい。

手法5|既存データ・二次データの活用

結論:既存データの活用は、時間がない学生や、大規模データが必要な学生に最適。オリジナルデータより独自性は劣るが、効率的である。「二次データだから価値が低い」の思い込みは誤りである。

主要な二次データ

  • 政府統計(e-Stat、統計局データ)
  • OECDデータベース
  • 企業の公開情報(有価証券報告書など)
  • 先行研究の公開データセット
  • SNSデータ(TwitterAPI等)

e-Statは日本政府が運営する統計ポータルで、国勢調査から労働統計まで幅広いデータが無料で入手できる。卒論の基礎データとして活用しやすい。データの信頼性が高く、審査でも問題になりにくい。

メリットとデメリット

  • メリット:時間短縮、大規模データにアクセス、倫理審査が不要な場合が多い
  • デメリット:自分の問いに完全に合うデータは少ない、独自性が出しにくい

特に「時間がない」学生には、二次データの活用は現実的な選択肢である。ゼロから収集する時間と、既存データを深く分析する時間、どちらが有意義かを冷静に判断したい。

工夫が独自性を生む

既存データの独自の切り口・分析方法・組み合わせが、卒論の独自性を生む。データそのものより「どう分析するか」で差別化する発想が重要である。

複数の統計データを組み合わせて新しい発見を導く、といったアプローチが有効である。データが同じでも、切り口が新しければ独自性のある卒論になる。

サンプルサイズの現実的な目安

結論:サンプルサイズは「多ければ良い」ではなく「分析に耐える最小限」を目指す。手法別の目安を意識したい。質より量を優先すると、逆に卒論の質が下がることもある。

手法別の目安

  • アンケート(記述統計):50〜100サンプル
  • アンケート(比較・検定):100〜300サンプル
  • アンケート(回帰分析):200サンプル以上
  • インタビュー:5〜15名(飽和まで)
  • 実験:各条件30名以上
  • 観察:継続期間で判断(数週間〜数ヶ月)
  • 既存データ:分析に必要な変数が揃うだけの量

これらは「最低ライン」の目安である。研究の重要性に応じて、より大きなサンプルを目指す場合もある。指導教員と相談して、自分の研究に必要な規模を判断したい。

「大きなN」と「小さなN」の意味の違い

量的研究では大きなNが望ましいが、質的研究では小さなNが深い洞察を生む。手法の性質に合ったNを目指したい。

「大きなNの方が偉い」という誤解が業界に根強い。研究の性質に応じた適切なNを選ぶ姿勢が重要である。10名のインタビューから得られる深い洞察が、1000名のアンケートより価値がある場合もある。

倫理審査への対応

結論:人を対象とする研究では、多くの大学で倫理審査が必要となっている。事前の確認と申請が必須である。倫理審査は研究の質保証の一環でもある。

倫理審査が必要な研究

  • アンケート・インタビュー・実験・観察(人が対象の場合)
  • 個人情報を扱う研究
  • 実験的介入を行う研究
  • 医療・健康に関する研究

倫理審査を「面倒な手続き」と捉えるのではなく、「研究者としての基本的責任」と理解したい。研究協力者を守ることが、研究の質にも直結する。

申請の流れ

  • 大学の研究倫理委員会に申請
  • 研究計画書・調査票・同意書などを提出
  • 審査には1〜3ヶ月かかる
  • 承認後にデータ収集開始

申請から承認まで1〜3ヶ月かかる点は、卒論のスケジュールに大きく影響する。データ収集開始の3ヶ月前から準備するのが安全である。

配慮すべき事項

  • 研究協力者への説明とインフォームド・コンセント
  • 個人情報の匿名化
  • データの安全な保管方法
  • 研究後のデータ廃棄

研究協力者に「研究の目的」「データの使い方」「途中で辞退できること」を明確に伝えることが必須である。同意書のテンプレートは大学の倫理委員会で入手できる。書式は大学ごとに異なるため、指定されたものを使いたい。

データ収集の実践5ステップ

結論:実際のデータ収集は、5つのステップで進めるとスムーズである。段階を踏むことで、手戻りを最小化できる。いきなり本調査に入らないことが、成功の鍵である。

ステップ1:研究計画の確定

研究の問い・手法・対象・分析方針を1枚にまとめる。指導教員と共有し、承認を得る。

「A4 1枚」に収まるレベルまで絞り込むことが重要である。書ききれないなら、計画がまだ曖昧である証拠となる。

ステップ2:調査票・インタビューガイドの作成

データ収集に使う道具を作成する。先行研究で使われている尺度を借用することで、質を高められる。

既存の尺度を使うことで、他の研究との比較も可能になる。「オリジナル」にこだわりすぎず、実績のある尺度を活用したい。

ステップ3:プレテスト

本調査の前に、少人数で試験的に実施する。問題点を発見し、改善する重要なステップである。

プレテストを省略して本調査に入ると、後で致命的な問題が発覚することがある。5〜10名で十分効果がある。

ステップ4:本調査の実施

プレテストで改善した調査票で、本格的なデータ収集を行う。スケジュール管理が鍵となる。

進捗を毎週チェックし、想定より遅れている場合は早めに対策を打ちたい。「あと1週間ある」と思っていたら、時間はあっという間に過ぎる。

ステップ5:データの整理・保存

収集したデータを、分析可能な形に整理する。Excel・SPSS・Rなどに入力する。

整理と並行して、複数箇所にバックアップを取ることが重要である。データ消失は取り返しがつかない。原本(生データ)は必ず別に保存し、分析用は加工版として管理したい。クラウド2箇所+ローカルの3重バックアップが理想である。

業界内部視点|「データ収集」学生の3パターン

結論:累計6,000件超の実績から、データ収集について相談してくる学生は3つのパターンに分かれる。自分がどのパターンに該当するかを把握することで、次の一歩が見える。

パターンA:計画段階タイプ(全体の約4割)

これからデータ収集を始める学生。手法選びや計画立案での相談が多い。

このタイプは、まず研究の問いを明確にすることが優先。手法は問いに従属する。準備段階で丁寧に設計することが、後の作業効率を大きく左右する。

パターンB:実施中タイプ(全体の約4割)

データ収集の途中で困っている学生。回答が集まらない、想定と違う結果になったなどの問題を抱える。

このタイプは、計画の微調整と、収集方法の見直しが有効である。時に、当初の計画に固執せず、柔軟に路線変更する勇気も必要となる。

パターンC:収集後・分析前タイプ(全体の約2割)

データは集まったが、次に何をすればよいか分からない学生。

このタイプは、分析方針の再確認と、統計手法の学習が必要である。指導教員との相談が特に重要となる。ゼミの先輩やTA(ティーチングアシスタント)への相談も有効である。

よくある失敗と対処法

結論:データ収集で頻発する失敗パターンを知ることで、事前に回避できる。以下の4つは特に多い失敗である。先人の失敗から学ぶことは、最も効率的な学習方法である。

失敗1:回答が集まらない

アンケートで最も多い失敗。目標の半分以下しか集まらないケースは珍しくない。

  • 対処:配布チャネルの多様化
  • 対処:回答へのお礼(謝礼・抽選など)
  • 対処:期間の延長

「1週間で100人集まる」は楽観的な想定である。実際は2〜3週間かけて集めるケースが多い。時間の余裕を持って計画したい。

失敗2:サンプルの偏り

SNSでの拡散に頼ると、回答者の属性が偏る。「大学生の意識調査」なのに回答者の8割が同じ大学、といったケース。

対処:複数のチャネルで配布、属性の偏りを分析で明示する。「サンプルの偏りは、卒論の限界として正直に記述する」ことも1つの誠実な対応である。

失敗3:倫理審査の申請忘れ

倫理審査を経ずにデータ収集を始めてしまう失敗。後で使えなくなる可能性がある。

対処:早期に大学の研究倫理委員会に確認する。「自分の研究は倫理審査が必要か」を早めに確認するだけで、この失敗は避けられる。

失敗4:分析方法を考えずに収集

データを集めてから「これで何を分析するのか」と困る失敗。計画段階で分析方針まで決めておくべきである。

対処:計画段階で分析の「ダミーテーブル」を作成する(架空のデータで結果表を作ってみる)。「架空の結果表」を先に作ることで、必要なデータが逆算できる。

選択肢の1つとしてのレポートビズ|参考資料としての活用

結論:データ収集は自分で行う必要があり、代行できない領域である。ただし、方針決定や分析方法に迷った時、参考資料の活用は有効な選択肢となる。まず自分で進めることが前提となる。

データ収集そのものは、研究者本人の重要な作業である。他人が代わりに集めたデータは、卒論には使えない。「自分のデータ」を持つことが、卒論のオリジナリティの源となる。

レポートビズのような法人型サービスは、業界内で「代行」と呼ばれることが多いが、当社では「参考資料としての活用」という位置づけを推奨している。プロが作成した参考文の構成を「見本」として活用することで、研究の方向性や分析の視点が明確になる場合がある。特に「先行研究をどう論じるか」「議論をどう組み立てるか」の構造面で役立つ。

ただし、代行への丸投げは推奨しない。口頭試問で必ず自分の言葉で説明する必要があり、データ収集は特に自分でやることに意味がある領域である。「なぜこの手法を選んだか」「なぜこのサンプルサイズか」を、自分の言葉で説明できることが重要である。これは代行では絶対に身につかない部分である。

「卒論データ収集」に関するよくある質問(FAQ)

「卒論データ収集」について、当社に寄せられる代表的な質問をまとめた。実際の相談で頻出する疑問である。

Q1. 手法選びで一番大切なことは?

「研究の問いに合っているか」の1点に尽きる。手法から選ぶのではなく、問いから逆算して選ぶ順序を守りたい。

指導教員と相談して、問いに合う手法を確定させることを推奨する。1人で決めると、後で軌道修正が難しい。

Q2. アンケートの回答が集まりません

配布チャネルを増やす、期間を延長する、謝礼を用意する、質問数を減らすなどの対策がある。

SNSだけでなく、大学経由の配布・友人経由の紹介などを組み合わせたい。ゼミの先輩や教員のネットワークも活用したい。

Q3. インタビュー相手をどう探せば?

まず身近な人脈から始め、そこから紹介を広げる「雪だるま式サンプリング」が有効である。SNSでの募集も選択肢となる。

質的研究では、多くの人よりも「話を深く聞ける人」が重要となる。1人1人と丁寧に向き合いたい。

Q4. 倫理審査は必ず必要ですか?

大学によって基準が異なる。人を対象とする研究は必要なことが多いため、必ず大学の研究倫理委員会に確認したい。

「面倒だから」と省略すると、後で卒論が受理されないリスクもある。早めの確認が最良の対応である。

Q5. データが想定と違う結果に

想定と違う結果こそ、研究の面白い発見である。「なぜそうなったか」を考察することが、卒論の質を高める。

予想通りの結果より、意外な結果の方が指導教員から評価されることも多い。データが「予想と違う」ときは、慌てずむしろ喜んで分析したい。

Q6. サンプルサイズが足りません

限界を正直に記述することが誠実な対応である。「サンプルサイズの制約から一般化には限界がある」と考察に書く。

限界を隠すより、明示する方が学術的に誠実な姿勢となる。「今後の課題」として書くことで、卒論の完成度が上がる。

Q7. データ分析ができるか不安です

基本的な統計処理はExcelでも可能である。SPSSやRは大学のライセンスで使えることも多い。分析を過度に恐れる必要はない。

統計の書籍や、大学の統計相談窓口も活用したい。多くの大学では、統計に詳しい院生・教員がサポートしてくれる体制がある。まず相談することから始めたい。

まとめ|問いから逆算し、計画的に進める

「卒論データ収集」は「研究の問いから逆算し、時間を確保して計画的に進めることが本質」である。手法から入ると失敗する。まず何を明らかにしたいかを明確にし、それに合う手法を選ぶ順序を守りたい。この基本原則を守るだけで、データ収集の失敗の多くは回避できる。

累計6,000件超の相談実績から見えた実態は、データ収集に着手するタイミングが遅すぎる学生が多いという事実である。倫理審査・回答収集・データ整理を含めると、2〜3ヶ月かかることが多い。締切から逆算し、余裕を持ってスタートしてほしい。「データ収集を後回し」は、多くの学生が犯す最大の失敗である。

  • データ収集は「問い」「手法」「時間」の3原則から始める
  • 5手法(アンケート/インタビュー/実験/観察/既存データ)から選ぶ
  • サンプルサイズは手法別に適切な目安がある
  • 倫理審査は早めに大学に確認する
  • 実践5ステップ(計画→道具作成→プレテスト→本調査→整理)
  • よくある失敗を事前に知って回避する
  • データ収集は代行できない、自分で行うべき領域
  • データ整理と並行してバックアップを取る

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データ収集は、卒論の中で最も時間と工夫が求められる作業の1つである。しかし、この作業こそが、あなたの卒論のオリジナリティの源となる。レポートビズのような法人型サービスも「参考資料としての活用」という位置づけであり、データ収集自体は代行できない領域である。問いから逆算し、時間を確保し、5ステップで進める——このアプローチが、質の高いデータと卒論を生む。まず今日、自分の研究の問いを1文で書き出してみてほしい。それが、データ収集の第一歩となる。丁寧に集めたデータは、卒論だけでなく、あなたのその後のキャリアでも財産となる。

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