「卒論で生成AIをどう活用すればよいか、全体像が分からない」「NotebookLM、ChatGPT、Claude、Geminiのどれをどの場面で使うべきか」「AI活用の合法性はどう判断するのか」——生成AIが普及した2024年以降、こうした疑問を抱える学生が急増している。特定ツールの使い方や単発のプロンプト集は多いが、卒論のAI活用を体系的に整理した総合ガイドは業界にほぼ存在しない。
本記事では、累計6,000件超の卒業論文・レポート添削を手がけてきたレポートビズ編集部の視点から、AI活用の3階層モデル、7領域活用マップ、6フェーズ×4ツール早見表、最適AIツール5選、合法性判断フローチャート、リスク&リターン評価、文系vs理系の違い、失敗しない5原則、初心者→上級者ロードマップ、今日から使える5アクションまでを体系的に整理する。この記事は卒論AI活用の総合ガイドであり、詳細は各特化記事に誘導する構造となっている。読み終える頃には、AI活用の全体像が明確になる。
本記事の位置づけを最初に明確にしておきたい。本サイトには既にAI活用の特化記事群(NotebookLM活用/生成AI判定/使えるサイト/プロンプト30選/AIダメ理由/書かせるリスクの6記事)が公開されている。これらは各テーマを深く掘り下げた実務記事だが、卒論AI活用の全体像を俯瞰したいというニーズには応えきれない。本記事はそのハブとなる位置づけであり、全体マップを提示し、詳細は各特化記事に誘導する構造で設計している。総合ガイドとして最初に読み、興味のある領域から詳細記事に進むという流れを想定している。
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卒論のAI活用|結論と全体像
結論から述べる。卒論のAI活用は「書かせるか書かせないか」の二択ではなく、「どの階層で、どのフェーズで、どのツールを、どう使うか」の多次元的な設計問題である。3つの階層(調査補助/思考壁打ち/文章補助)、6つのフェーズ(テーマ選定/先行研究/構成/執筆/推敲/口頭試問対策)、4つの主要ツール(NotebookLM/ChatGPT/Claude/Gemini)を組み合わせて、自分の卒論に最適な活用パターンを設計するのが実務的である。
AI活用の大原則は5つある。①大学規定への準拠、②AI利用の透明な開示、③事実確認の徹底、④自分の言葉での執筆、⑤主導権の保持である。この5原則を守れば、AIは強力な補助ツールとなる。逆にこれらを守らなければ、剽窃・学術倫理違反・キャリアへの長期悪影響といったリスクを抱え込む。
本記事は全体像を提供する総合ガイドである。個別ツールの詳細な使い方、プロンプト設計、判定回避、書かせるリスク、代替手段については、それぞれ本サイトの特化記事(NotebookLM活用/生成AI判定/使えるサイト/プロンプト30選/AIダメ理由/書かせるリスクの各記事)を参照してほしい。本記事は各特化記事への入り口として機能する。
AI活用の3階層モデル
卒論でのAI活用は、活用の深さによって3つの階層に分けられる。この階層モデルを使うと、自分の活用がどの階層にあるかを客観的に把握できる。
階層①|調査補助レベル(初級)
先行研究の要約、キーワードの解説、関連文献の紹介など、調査を効率化する使い方。NotebookLMやChatGPTを情報整理の補助として使う。リスクは低く、開示すれば大半の大学で許容される。「読む論文の数を増やす」目的で使うのが典型的で、卒論の質を落とすリスクが最も低い階層である。
階層②|思考壁打ちレベル(中級)
論点の整理、構成案の生成、反論の想定、専門用語の解説など、自分の思考を深めるためにAIと対話する使い方。ChatGPTやClaudeが得意な領域である。AIの提案を自分で吟味し、取捨選択する姿勢が重要。開示前提で、多くの大学で許容される。
階層③|文章補助レベル(上級)
文章の推敲、表現の統一、誤字脱字の校正、英文校正など、書き上げた文章の質を高める使い方。ClaudeやChatGPTを校正エディタとして使う。「本文を生成させる」のではなく「書き上げた本文を推敲させる」ことで、剽窃リスクを抑えつつ質を高められる。開示は必要である。
初心者は階層①から始め、慣れてきたら②③へと段階的に活用範囲を広げるのが安全である。3階層すべてでAIを使う場合、開示範囲も具体的に書く必要がある。「先行研究整理・構成検討・文章推敲にAIを使用した」といった具体的な開示が理想である。
この3階層モデルの重要な含意は、階層によって剽窃リスクが大きく異なるという点である。階層①(調査補助)は、AIの出力を「参考情報」として使い、本文には自分の言葉で書くため剽窃リスクは低い。階層②(思考壁打ち)は、対話を通じて自分の思考を深めるため、出力の言い回しを引き継がなければ剽窃リスクは低い。階層③(文章補助)は、書き上げた自分の文章にAIの改善提案を受ける形なので、提案の採否を自分で判断すれば剽窃リスクは低い。いずれの階層も「AIの出力をそのまま使わない」という共通原則を守れば、リスクは管理可能である。逆に、いずれの階層でも「AI生成文をコピペする」瞬間から、剽窃リスクは一気に上がる。
卒論の7領域|AI活用マップ
卒論執筆で AIが活用できる7つの領域を整理する。それぞれの領域で、有効なツールと注意点を示す。この7領域マップは、自分の卒論のどこにAIを組み込むかを検討する際のたたき台となる。
| 領域 | 主なツール | 注意点 |
|---|---|---|
| ①先行研究の整理 | NotebookLM | 引用元確認必須 |
| ②論点の壁打ち | ChatGPT/Claude | 自分で最終判断 |
| ③構成案の生成 | Claude/ChatGPT | 章立ては自分で決定 |
| ④文献検索 | Google Scholar/CiNii | AI検索は誤情報混入 |
| ⑤翻訳・英文校正 | DeepL/Grammarly | 原文確認必須 |
| ⑥文章推敲 | Claude/ChatGPT | 提案を全て採用しない |
| ⑦口頭試問対策 | ChatGPT/Claude | 想定質問の生成 |
7領域のうち、①先行研究の整理と⑥文章推敲はAIの恩恵が最も大きい。手作業では数週間かかる作業が数日で終わる。逆に④文献検索は、AI検索(Perplexity等)より従来の学術データベースの方が信頼性が高い。領域の特性に応じてツールを使い分けるのが実務的である。
7領域は独立ではなく、多くの場合連携する。例えば、①先行研究の整理でNotebookLMを使い、その結果を踏まえて②論点の壁打ちでClaudeを使い、そこで得た構造で③構成案の生成をClaudeで行う、といった連続的な使い方が実務では頻繁に発生する。各領域を別々に考えるのではなく、卒論執筆の全体プロセスの中でどう連動させるかを設計することが、AI活用の効率を最大化する鍵である。各特化記事を読んで得た知識を、この7領域の連携マップの中で位置づけると、実務に落とし込みやすい。
フェーズ別×AI活用早見表|6×4パターン
卒論の6フェーズと主要4ツールを組み合わせた活用パターンを整理する。フェーズごとに最適なツールが異なる。
| フェーズ | NotebookLM | ChatGPT | Claude | Gemini |
|---|---|---|---|---|
| ①テーマ選定 | △ | ◎ | ◎ | ○ |
| ②先行研究レビュー | ◎◎ | △ | ○ | ○ |
| ③構成検討 | △ | ◎ | ◎◎ | ○ |
| ④執筆補助 | ○ | ◎ | ◎◎ | ○ |
| ⑤推敲校正 | △ | ◎ | ◎◎ | ○ |
| ⑥口頭試問対策 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
凡例:◎◎(最適)/◎(適している)/○(使える)/△(限定的)。この早見表を使えば、フェーズごとに最適なツールが一目で分かる。例えばフェーズ②(先行研究レビュー)ではNotebookLMが圧倒的に強く、フェーズ③④⑤(構成・執筆・推敲)ではClaudeが強い。1本の卒論で複数ツールを使い分けるのが実務的である。
早見表を活用する際のコツは、「1ツールにこだわらない」ことである。ChatGPTだけで全フェーズを済ませようとすると、フェーズ②(先行研究レビュー)で事実誤認リスクを抱えたり、フェーズ⑤(推敲校正)で細やかさが足りなかったりする。フェーズごとに最適なツールに切り替えるのが、結果的に効率もクオリティも上がる。切り替えの手間を惜しまず、目的に応じて使い分ける姿勢が、AI活用の熟練者への近道である。ツールの切り替えを面倒に感じるうちは、まだ活用の余地が大きい状態と言える。
フェーズ別最適AIツール|5選詳細
主要AIツール5つの特徴と最適な使い方を整理する。ツール選びの参考にしてほしい。
①NotebookLM|先行研究整理の最強ツール
Googleが提供する。アップロードしたPDF・資料の中だけから回答するため、事実誤認が最も少ない。回答には必ず引用元が表示される。フェーズ②で圧倒的に強い。詳細は本サイトのNotebookLM活用記事を参照。
②ChatGPT|万能型の対話AI
OpenAIが提供する。テーマ発想、構成案、文章校正など幅広く使える汎用性が最大の強み。ただし事実誤認(ハルシネーション)が発生することがあるため、出力は必ず検証する。無料版でも十分だが、有料版(GPT-4)の方が精度が高い。
③Claude|長文分析と論理検証に強い
Anthropicが提供する。1回の入力で長文を処理でき、細やかな論理検証と推敲が得意。フェーズ③⑤で特に強い。文章の丁寧さと配慮ある回答が特徴。無料版でも高性能。
④Gemini|Google連携が強み
Googleが提供する。Googleドキュメント・Gmail・Google Scholarとの連携に強い。マルチモーダル対応で図表も扱える。Googleアカウントで手軽に使える。
⑤DeepL|翻訳特化の高精度ツール
翻訳AIとして高精度。英語論文の日本語化、日本語Abstractの英訳などに有効。生成AIとは区別され、多くの大学で許容される(念のため確認)。原文の確認は必ず行う。
5ツールの中で1つだけ選ぶなら、卒論用途ではNotebookLMが最も安全である。事実誤認リスクが最も低く、引用元が明示されるため、剽窃回避との相性が良い。詳細な使い分けは本サイトのプロンプト30選記事を参照してほしい。
AI活用の合法性判断|3ステップフローチャート
自分のAI活用が合法かどうかを判断する3ステップフローチャートを提示する。この順序で判断すれば、大きく道を外すことはない。
ステップ①|大学規定を確認|所属大学の卒論AI利用規定を確認する。「全面禁止」「条件付き許可」「開示前提で許可」の3パターンに分かれる。禁止の場合はAI使用しない。
ステップ②|指導教員に相談|大学規定が「条件付き許可」または「開示前提」の場合、具体的な使い方を指導教員に相談する。「NotebookLMを先行研究整理に使いたいが問題ないか」など具体的に。
ステップ③|開示前提で使用|指導教員の許可を得たうえで、AI利用の内容・範囲・利用日を注釈または謝辞に明記する。開示なしのAI利用は、どのケースでも学術倫理違反となる。
この3ステップを守れば、AI活用は合法的な範囲に収まる。逆にこの3ステップを飛ばすと、判定ツールでの発覚・口頭試問での破綻・開示違反での処分などのリスクが生じる。合法性の詳細は本サイトの生成AI判定記事を参照。
3ステップの中で最もハードルが低いのはステップ①(規定確認)、最も心理的抵抗があるのはステップ②(教員相談)である。教員に「AIを使ってもよいか」と聞くことに、多くの学生は気後れを感じる。しかしこれは杞憂で、多くの指導教員は事前に相談してくる学生を歓迎する。「聞いてこないで隠して使う学生」より「事前に相談する学生」の方が圧倒的に信頼される。相談メールの文面は「NotebookLMを先行研究整理の補助として使いたいと考えていますが、ご意見をお聞かせいただけますでしょうか」といった丁寧なもので十分である。この一通のメールが、後々のリスクを大きく減らす投資となる。
AI活用のリスク&リターン|評価マトリクス
AI活用パターンごとのリスクとリターンを整理する。この評価マトリクスを使えば、自分の活用の適切性を客観的に判断できる。
| 活用パターン | リスク | リターン | 推奨度 |
|---|---|---|---|
| 先行研究要約(NotebookLM) | 低 | 高 | ◎◎ |
| 論点の壁打ち(ChatGPT) | 低 | 中 | ◎ |
| 構成案の生成(Claude) | 中 | 中 | ◎ |
| 文章推敲(Claude) | 低 | 中 | ◎ |
| 英文校正(Grammarly) | 低 | 中 | ◎ |
| 段落単位の生成コピペ | 高 | 低 | ✕ |
| 章単位のAI生成 | 極高 | 負 | ✕✕ |
| 卒論全体のAI丸投げ | 極高 | 負 | ✕✕✕ |
マトリクスから明らかなように、AI活用は「補助レベル」に留めれば低リスク・高リターン、「代替レベル」に踏み込むと極高リスク・負のリターンとなる。「共に書く」姿勢を貫けばリスクリターン比は圧倒的に良好である。詳細は本サイトの「AIに書かせる」記事を参照。
特に注目したいのは、リターンが「負」となるパターンの存在である。段落・章・全体をAI生成にしてコピペした場合、卒論の完成度が下がるだけでなく、剽窃・学術倫理違反・キャリアへの長期悪影響というマイナスのリターンを負う。「時間を節約した」というプラスのリターン以上に、マイナスの負担が大きい。数字にすれば、書かせて短期的に節約できる時間は数十時間、その代償として失うキャリア機会は数千時間以上に相当することがある。リスクリターン比は単純な数値だが、直視すれば結論は明白である。
文系と理系のAI活用の違い
文系と理系では卒論の性質が異なるため、AI活用の重心も変わる。両者の違いを整理する。
文系(法学・経済・社会・教育・心理・文学・歴史)
先行研究の量が多く、文献整理でNotebookLMの恩恵が大きい。議論の構造化・論点整理でClaude/ChatGPTを活用。日本語文章の推敲は日本語対応の校正ツール(文賢等)も有効。参考文献リストの整形はZoteroなど文献管理ソフトで効率化。
理系(工学・情報・化学・生物・物理・医学)
英語論文が中心のため、DeepLでの翻訳補助、Grammarly での英文校正が活躍。実験データの解釈にClaudeを使う場合もある(結論はデータで検証)。コード生成にはGitHub Copilotなどが有効(卒論本体ではなく研究プロセスで)。数式・図表はAIより従来ツールが優る。
文系はテキスト中心のためAI活用の恩恵が大きく、理系は数式・実験データ中心のため活用領域が限定的である。ただし理系でも先行研究整理・英文校正では文系と同様にAIが有効である。
失敗しない|5原則
卒論でAI活用を失敗しないための5原則を整理する。この5原則を守れば、大きく道を外すことはない。
原則①|大学規定への準拠|所属大学のAI利用規定を必ず確認し、それに従う。判断に迷ったら指導教員に相談する。
原則②|透明な開示|AI利用は必ず注釈・謝辞で明示する。「使用したAI名・利用範囲・関与度」を具体的に記載する。
原則③|事実確認の徹底|AI出力の文献名・データ・主張は、必ず原典で確認する。ChatGPTは架空の文献を捏造することがあるため、特に注意。
原則④|自分の言葉での執筆|AI出力をコピペせず、必ず自分の言葉で書き直す。文体・語彙にAI由来の痕跡を残さない。
原則⑤|主導権の保持|テーマ・論点・構成・最終判断はすべて自分が行う。AIは助手であり、著者は自分。
この5原則は、AI活用が禁止された研究室でも、条件付き許可の環境でも、全面許容の環境でも共通して適用できる普遍的原則である。詳細な失敗回避策は本サイトのAI判定記事も参照してほしい。
5原則の中でも最も見落とされがちなのが原則⑤(主導権の保持)である。AIの提案は洗練されており、自分で考えるより「AIの言う通りにした方がよさそう」に見える誘惑が常にある。しかしその誘惑に負けた瞬間、著者はAIになり、自分は代筆者に成り下がる。テーマの決定、章立ての順序、論点の取捨選択、結論の方向性——これらの判断はすべて自分の思考と責任で行う。AIには「〇〇と△△、どちらの方がよいと思うか」と意見を聞いてもよいが、最終判断は必ず自分で下す。この主導権の一線を守るかどうかが、AI活用の質と、卒論を通じた学術訓練の実質を決定する。
初心者→上級者|3段階ロードマップ
AI活用の習熟プロセスを3段階で整理する。自分がどの段階にいるかを把握すると、次のステップが見えやすくなる。
段階①|初心者(調査補助レベルのみ)
NotebookLMで先行研究要約、ChatGPTで用語解説を試す段階。まずは1つのAIツールに慣れることが目標。プロンプト設計はシンプルなものから始める。「この論文の要点を教えて」など。
段階②|中級者(思考壁打ちレベルまで)
複数AIツールを使い分け、構成検討や論点整理でAIと対話する段階。プロンプト設計5原則(役割・文脈・形式・制約・検証)を意識する。フィードバックループで出力の質を上げる技術も身につける。
段階③|上級者(文章補助レベルも安全に活用)
推敲・校正でAIを活用しつつ、剽窃回避と開示の両立を実現できる段階。AIの提案を吟味して取捨選択し、自分の判断で最終決定する。開示の実務文例を作れる。ここまで来ればAIは真の味方となる。
初心者から上級者への移行には、実践経験の積み重ねが不可欠である。教科書的な知識だけでなく、実際に手を動かして試行錯誤するプロセスが習熟を早める。プロンプト設計の詳細は本サイトのプロンプト30選記事を参照。
段階を進める判断基準として、以下の3つを目安にするとよい。段階①から段階②へは「1つのAIツールでプロンプトを工夫すれば、期待通りの出力が得られる」と感じるようになったら移行。段階②から段階③へは「AIの出力を吟味し、良い部分だけを取り入れ、不要な部分を捨てる判断が的確にできる」と感じるようになったら移行。段階③に達しても慢心せず、常に「著者は自分」の原則に立ち返る。上級者ほど基本原則を大切にする——これはAI活用に限らず、多くの分野に共通する熟達者の姿勢である。
今日から使える|5つのアクション
本記事を読み終えた後、今日から実行できる5つのアクションを提示する。
アクション①|大学のAI利用規定を確認する|所属大学・学部のWebサイトで卒論AI利用規定を確認。10分で終わる。
アクション②|指導教員にAI活用の相談メールを送る|「NotebookLMを先行研究整理に使いたいですが問題ないですか」など具体的に相談。
アクション③|NotebookLMのアカウントを作成する|Googleアカウントがあれば無料で使える。まず先行研究1本をアップして試す。
アクション④|AI利用ログの記録テンプレを作る|Notion、Google Docs等に「利用日・AI名・目的・範囲」の記録テンプレを作成。執筆と並行して記録。
アクション⑤|開示文の下書きを準備する|「本論文の先行研究整理にNotebookLMを補助的に使用した」など、開示文を早めに準備しておく。
これら5アクションはすべて1時間以内に完了できる。特にアクション①②は最優先で実施したい。合法的な範囲を確定させないまま執筆を進めると、後から戻れなくなる可能性がある。
5アクションを実施した後の次のステップとして、本サイトの特化記事を目的別に読み進めることを推奨する。先行研究の効率化に興味があるならNotebookLM活用記事、プロンプト設計を学びたいならプロンプト30選記事、AI判定への不安があるなら生成AI判定記事、指導教員が禁止しているならAIダメ理由記事、書かせる誘惑を感じているならAIに書かせる記事、参考文献の選び方に迷ったら使えるサイト記事、といった具合に、自分のニーズに応じた記事に進んでほしい。総合ガイドとしての本記事から、各特化記事への導線が整備されている。
それでも判断に迷う場合の選択肢
AI活用で判断に迷う場合の選択肢を3つ提示する。
①指導教員に相談|最も確実。事前に相談することでリスクを最小化。
②大学のAI利用ガイドライン確認|所属大学の最新規定を必ずチェック。
③第三者の添削でチェック|自分の卒論がAI由来の不自然な表現を含んでいないか、第三者にチェックしてもらう。レポートビズでは、累計6,000件超の指導実績をもとに、参考資料としての卒論の内容・表現チェックを提供している。公式LINEには1,700名超が登録しており、24時間相談を受け付けている。
よくある質問|FAQ
Q1|AI活用の一番簡単な始め方は
NotebookLMに先行研究PDF1本をアップして、「この論文の要点を教えて」と質問することから始める。無料で、事実誤認リスクも低い。
Q2|複数のAIを併用してもよいですか
問題ない。むしろフェーズごとに最適なAIを使い分ける方が実務的。ただし、それぞれの利用を開示する必要がある。
Q3|有料版と無料版どちらを使うべきですか
卒論用途では無料版で十分なケースが大半。ChatGPT・Claude・NotebookLMの無料版でも高い性能が得られる。有料版は使用量が多い場合や、より精度が必要な場合に検討する。
Q4|AIを活用した卒論は評価が下がりますか
適切に開示して活用すれば、評価は下がらない。むしろ「AIを賢く使いこなす能力」は、これからの学術・社会人生活で必須のスキルとして評価される。
Q5|AI活用のスキルを効率的に習得するには
実際に試すのが最も早い。本記事の30プロンプト記事に沿って、フェーズ別に試してみる。使いながら自分の卒論に合わせて改良していく。
Q6|指導教員がAI利用を歓迎しない場合は
指導教員の判断を優先する。無理に説得しようとせず、AIなしで書ける代替手段を検討する。Zotero等の文献管理ツール、伝統的な学術データベース、読書会などがAIの代わりに機能する。
Q7|AI活用で最も大切なことは何ですか
「著者は自分、AIは助手」という主客の境界を守ること。この境界を守れば、多くの問題は自動的に回避される。
まとめ|AI活用は道具、あなたが著者
本記事では、卒論のAI活用について、3階層モデル、7領域活用マップ、6フェーズ×4ツール早見表、最適AIツール5選、合法性判断3ステップ、リスク&リターン評価、文系vs理系の違い、失敗しない5原則、初心者→上級者ロードマップ、今日から使える5アクション、FAQまでを体系的に整理してきた。
AI活用は「使うか使わないか」の二択ではなく、「どの階層で、どのフェーズで、どのツールを、どう使うか」の多次元的な設計問題である。3階層×6フェーズ×5ツール×5原則の組み合わせから、自分の卒論に最適なパターンを設計するのが実務的である。そして、どの組み合わせでも共通する大原則は「著者は自分、AIは助手」——この主客の境界を守れば、AIは強力な味方となる。
本記事のポイントを整理すると、以下の3点に集約される。第一に、卒論のAI活用は3階層モデル(調査補助/思考壁打ち/文章補助)で整理でき、初心者は階層①から始めて段階的に活用範囲を広げるのが安全である。第二に、フェーズと目的に応じて最適なツールが異なるため、複数ツールを使い分けるのが実務的である。第三に、失敗しない5原則(大学規定への準拠/透明な開示/事実確認/自分の言葉/主導権保持)を守れば、AI活用は安全に行える。この3点を押さえれば、AI時代の卒論執筆で不必要な不安を抱えることはない。
もし卒論全体の完成度やAI活用の判断で迷う場合、累計6,000件超の指導実績を持つレポートビズ編集部が参考資料としての活用視点でサポートしている。公式LINEには1,700名超が登録しており、納期100%達成の実績とともに、卒論執筆に伴走する体制を整えている。AI時代の卒論執筆は、AIを避けるか使うかではなく、AIとどう付き合うかの勝負である——本記事を執筆の助けとして活用いただきたい。
最後に、生成AI時代の卒論執筆で大切な視点を一つ。AIは道具であり、道具を使う主体は自分である。優れた大工が良い道具を持っていても、家を建てるのは大工の技術と判断であるのと同じで、優れたAIを持っていても、卒論を仕上げるのは学生の思考力と表現力である。本記事のAI活用ガイドを実践しながら、AIに頼りきりにならず、自分自身の学術的スキルを磨き続けてほしい。AIを賢く使いこなす経験と、AIに頼らずに自分の力で書き上げる経験——両方を積むことで、AI時代を生き抜く真の実力が身につく。
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