卒論の図表|図と表の使い分けと番号・キャプションの基本

最終更新日:2026年8月14日

この記事でわかること

  • 卒論における図表の3つの役割
  • 「図」と「表」の定義と使い分け
  • 図表番号の2方式(通し番号/章別番号)
  • キャプションのルール(図は下、表は上)
  • キャプションの表現方法(名詞句型/文章型)
  • 図表一覧(目次)の作り方
  • 本文中での言及方法とWord自動連携機能
  • よくある失敗と回避方法

執筆:レポートビズ編集部
2021年5月の開業以来、累計6,000件超のレポート・卒論作成の依頼に対応してきた編集チームが、卒論における図表の扱いを業界内部の視点で体系的にまとめている。定義・使い分け・番号方式・キャプション・言及方法・実務まで、実践的なガイドとして構築した。

「卒論の図表はどう扱う?」「図と表の番号は別?一緒?」「キャプションはどこに書く?」——このキーワードで検索する人は、卒論作成中に図表の実務で悩んでいる大学生である。

結論から言えば、卒論の図表は「①視覚化、②本文の補強、③理解促進」の3役割を持つ。「表」は文字・数字と罫線で構成されるもの、「図」はそれ以外のグラフ・フローチャート・写真等の総称である。番号は「図と表を別々」に付け、章別方式(図1-1)または通し番号方式(図1・図2)のいずれかを選ぶ。キャプションは「図は下、表は上」に配置するのが慣習である。この基本を押さえれば、卒論の完成度が大きく高まる。

上位の記事は個別の要素(番号・キャプション等)を扱うが、包括的な体系整理は少ない。本記事では、役割・定義・使い分け・番号方式・キャプション・一覧・言及方法・失敗回避までを実践的に整理する。

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卒論における図表の3つの役割

結論:卒論の図表は「①データ・情報の視覚化、②本文の主張の補強、③読者の理解促進」の3つの役割を持つ。本文だけでは伝わらない情報を、視覚的に効率よく伝える手段である。

3つの役割を整理する。

役割①:視覚化

数値の羅列や複雑な関係性を、視覚的に一目で分かる形に変換する。傾向・パターン・関係性が瞬時に理解できる。

詳細は卒論のグラフもあわせて参照してほしい。視覚化は、卒論の説得力を支える重要な技術である。

役割②:本文の補強

本文の主張を、図表が視覚的に裏付ける。「〇〇は△△という傾向を示す(図1)」「〇〇と□□の対比を表1に示す」など、本文と図表が相互補完する。

図表なしの本文は抽象的に見える。適切な図表を配置することで、卒論の説得力が飛躍的に高まる。

役割③:理解促進

教員が卒論を読む時間は限られている。図表があると、教員は短時間で内容を把握できる。「本文を読まなくても、図表とキャプションだけで要点が分かる」状態が理想である。

この「独立性」が良い図表の条件である。図表単体で意味を持つことを常に意識したい。

「図」と「表」の定義と使い分け

結論:「表」は文字・数字と縦横罫線だけで構成されるもの、「図」はそれ以外のグラフ・フローチャート・写真・概念図等の総称である。両者は明確に区別され、番号も別々に付ける。

定義と使い分けを整理する。

表の定義

表は「文字・数字と縦横罫線で構成される」情報整理形式である。正確な数値を示す・複数項目を比較する・データを網羅的に見せる用途で使う。

Excelのセル形式で作成するのが一般的である。数値の桁揃え・単位の明示・見出し行の強調が基本ルールである。

図の定義

図は「表以外の視覚資料」の総称である。グラフ(棒/折れ線/円/散布)、フローチャート、概念図、写真、地図、模式図など、多くの種類が含まれる。

上越教育大学(中山)の資料でも指摘されているように、文字・数字と縦横罫線だけで構成されるものを「表」,それ以外のグラフやフローチャートなど,不定形なものはすべて「図」と呼ぶとされる。

使い分けの原則

「正確な数値を示す」なら表、「傾向・パターンを見せる」なら図(グラフ)を選ぶ。データの性質と伝えたい内容に応じて使い分ける。

両方を組み合わせる方法も有効である。「表で詳細を示し、図で傾向を強調する」という補完的な使い方が理想的である。

図表番号の2方式(通し番号/章別番号)

結論:図表番号には「①通し番号方式(図1・図2・図3・・・)、②章別番号方式(図1-1・図1-2・図2-1・・・)」の2方式がある。図と表は必ず別々に番号を付ける。

2方式を整理する。

通し番号方式

通し番号方式は「図1・図2・図3・・・」「表1・表2・表3・・・」と論文全体で連番を振る方式である。短めの卒論(数十ページ程度)に適する。

シンプルで管理しやすい。ただし、途中で図表を追加・削除すると全番号がずれる欠点がある。

章別番号方式

章別番号方式は「図1-1・図1-2・図2-1・・・」と章ごとに番号を振り直す方式である。長めの卒論(100ページ超)や、章の追加・削除が予想される場合に適する。

1章1節の1番目の表なら「表1.1-1」といった表記も可能である。分野・大学の慣習に従いたい。

図と表は別番号

図と表の通し番号は必ず別々に付ける。「図1・表1・図2・表2」のように、それぞれ独立して番号を振る。

「図表1・図表2」のようにまとめて番号を振るのはNGである。図と表は別の概念として扱う原則がある。

キャプションのルール(図は下、表は上)

結論:キャプション(番号+タイトル+出典)の配置は「図はキャプションを下、表はキャプションを上」に置くのが慣習である。この配置ルールは、多くの学術論文で共通する。

キャプションのルールを整理する。

配置ルール

図の場合:キャプションは図の「下」に配置する。図は下から上に読まれる慣習があるため、この配置が読者に優しい。表の場合:キャプションは表の「上」に配置する。表は上から下に読まれるため、まずタイトルを見てから内容を読む流れとなる。

この「図は下・表は上」のルールは、学術論文の共通慣習である。必ず遵守したい。

キャプションの3要素

キャプションは「①番号(図1・表1等)、②タイトル(何を示すか)、③出典(データの出所)」の3要素で構成する。「図1 〇〇の推移(出典:△△より筆者作成)」といった形式が典型である。

詳細は卒論の文献の書き方もあわせて参照してほしい。出典なしの図表は、剽窃の疑いを持たれる可能性がある。

位置揃え

キャプションの位置揃えは、左揃えまたは中央揃えが一般的である。分野・大学の規定に従いたい。

フォントは本文と同じ、またはやや小さめ(本文が10.5ptなら9〜10pt)にする。装飾的なフォントは避けたい。

キャプションの表現方法(名詞句型/文章型)

結論:キャプションの表現方法は「①名詞句型(「〇〇の推移」)、②文章型(「〇〇は△△の傾向を示す」)」の2種類がある。学術論文では名詞句型が一般的で、報告書やプレゼンでは文章型が使われる。

2つの表現方法を整理する。

名詞句型

名詞句型は「〇〇の推移」「△△の比較」「□□の分布」といった、名詞句で終わる形式である。卒論・学術論文の標準形式である。

「図1 2020年から2024年の売上推移」「表1 A社とB社の財務指標比較」といった形が典型である。簡潔で客観的な印象を与える。

文章型

文章型は「〇〇は△△の傾向を示す」といった、主語述語のそろった完全な文の形式である。プレゼンテーション・報告書向きである。

卒論では、名詞句型を使うのが無難である。文章型を使うと、キャプションが解釈になってしまうリスクがある。

末尾のルール

キャプション末尾に句点(。)を付けるかは、分野・大学で異なる。名詞句型なら通常は句点なし、文章型なら句点ありが慣習である。統一が最優先である。

1つの卒論内で、句点の有無を統一する。混在は絶対に避けたい。

図表一覧(目次)の作り方

結論:卒論では、目次の後に「図表一覧」を掲載するのが一般的である。図と表を別々の一覧として、それぞれ「番号・タイトル・掲載ページ」を並べる。

図表一覧の作り方を整理する。

図表一覧の構成

「図一覧」と「表一覧」を別々に作成する。それぞれ「図1 〇〇の推移・・・p.10」「図2 △△の分布・・・p.15」といった形で、番号順に並べる。

図表一覧は、卒論の全体像を素早く把握するための地図である。教員が卒論を評価する際にも役立つ。

配置場所

図表一覧の配置場所は、目次の直後が一般的である。「目次→図一覧→表一覧→本文」の順で配置する。

詳細は卒論の章別構成もあわせて参照してほしい。全体構成の中で、図表一覧の位置を把握したい。

Wordの自動作成機能

Wordの「図表番号の挿入」機能を使うと、図表一覧を自動生成できる。「参考資料」タブから「図表目次の挿入」を選ぶだけで、キャプション付きの図表が全て一覧化される。

手動作成は間違いやすい。この機能を最初から使う習慣を付けたい。

本文中での言及方法とWord自動連携

結論:本文中では必ず図表番号で言及する。「図1に示すように〜」「〜である(表1)」「図2は〇〇を示す」といった形が典型である。Wordの「相互参照」機能を使うと、番号のズレを自動修正できる。

言及方法とWord機能を整理する。

言及の基本形

基本形は「図表番号+説明」である。「図1が示すように〜」「〜である(図2)」「表3に〇〇を示す」といった形で、必ず本文中で図表番号に言及する。

本文で言及されていない図表は、卒論に載せる必要がない。「本文で言及する図表のみを載せる」が原則である。

Wordの相互参照機能

Wordの「相互参照」機能を使うと、本文中の図表番号を自動的にリンクできる。図表を追加・削除して番号がずれても、本文の番号が自動更新される。

「参考資料」タブから「相互参照」を選び、参照する図表を選択する。この機能を使わないと、番号のズレが必ず発生する。

配置場所のルール

図表は、本文で言及した直後に配置する。「図1が示すように〜」と書いた次に、図1を配置する。ページの都合で難しい場合は、次のページ冒頭に配置してもよい。

本文から離れすぎる配置は避けたい。読者が「どの図表のことを言っているか」を探す手間が発生する。

卒論の図表に関するよくある質問(FAQ)

卒論の図表について、よく寄せられる質問を7つに整理した。

Q1. 図表の数はどれくらいが目安?

本文で言及する分だけ入れる。合計10〜20個(図5〜15個+表5〜10個)が卒論では標準である。多すぎる図表は卒論を煩雑にする。

「本当に必要か」を吟味して掲載したい。

Q2. 図と表を組み合わせて番号付けしてよい?

NGである。図と表は必ず別々に番号を付ける。「図1・表1・図2・表2」のように、それぞれ独立して連番を振る。

「図表1・図表2」のようにまとめて番号を振るのは、学術論文の慣習から外れる。

Q3. キャプションは日本語?英語?

日本語卒論なら日本語で書くのが基本である。「Figure 1」「Table 1」といった英語表記は、英語論文または国際的な学会誌向けの形式である。

「図1」「表1」で統一するのが日本の大学卒論では標準である。

Q4. 写真も「図」に含まれる?

含まれる。写真は「図」の一種として、通し番号で扱う。ただし、写真が多い卒論では、別途「写真1・写真2」と独立して番号を振る場合もある。

分野の慣習・指導教員の指示に従いたい。

Q5. 図表を追加すると番号がずれる場合は?

Wordの「図表番号の挿入」機能を使えば、番号が自動更新される。手入力で番号を管理すると、必ずどこかで齟齬が発生する。

「参考資料」タブから「図表番号の挿入」を使う習慣を、最初から付けたい。

Q6. 他人の図表を使う時のルールは?

必ず出典を明示する。「出典:〇〇氏(2020)より引用」と正確に記載する。加工した場合は「〇〇氏(2020)より筆者作成」と区別する。

詳細は卒論の画像引用もあわせて参照してほしい。

Q7. 図表の位置がページ内で崩れる場合は?

Wordの「文字列の折り返し」を「行内」に設定すると、文字列と図表の位置関係が安定する。「四角」「外周」などにすると、図表が本文の周りを流動的に動き、崩れやすくなる。

「行内」設定は、卒論・学術論文で最も安定した設定である。この設定を基本にしたい。

まとめ|定義・番号・キャプションの基本ルール遵守が原則

卒論の図表は、「表(文字・数字と罫線)と図(それ以外の視覚資料)」を区別し、番号は別々に付け、キャプションは「図は下、表は上」に配置するのが基本ルールである。この基本を守ることで、卒論の完成度と信頼性が大きく高まる。

本記事で提示した3役割・定義・使い分け・番号方式・キャプション・一覧・言及方法・Word機能を踏まえれば、卒論の図表を効率的かつ正確に扱える。

  • 図表の3役割:視覚化・本文補強・理解促進
  • 表=文字・数字と罫線、図=それ以外(グラフ・フローチャート・写真等)
  • 番号は図と表で別々、方式は通し番号または章別番号
  • キャプションは「図は下、表は上」に配置(学術論文の共通慣習)
  • 3要素:番号+タイトル+出典、名詞句型が卒論では標準
  • 図表一覧は目次の直後、Wordの自動作成機能を活用
  • 本文中で必ず図表番号に言及、Wordの「相互参照」で自動化
  • 写真も図の一種、他人の図表は出典明示が必須

より詳細な情報は、卒論のグラフ卒論のデータ活用卒論の画像引用卒論の章別構成もあわせて参照してほしい。

卒論の書き方や図表の扱いに不安が残る場合、参考資料としての外部活用も選択肢となる。レポートビズのような、卒論の参考資料作成を請け負う業者に相談してみるのも1つの道である。公式LINEから匿名で無料相談ができるので、まずは現状の相談から始めるのが安全な出発点となる。

ただし、外部の作成物をそのまま提出することは大学の学則違反となる。あくまで参考資料として活用し、最終的な卒論は自分の言葉と自分の考察で仕上げるという原則は守りたい。図表の基本ルールを身につけ、卒論の完成度を高めていってほしい。

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