「卒論を書けと言われたが、そもそも何を書くのか分からない」「読書感想文とは違うと聞いたけど、じゃあ何が違うのか」「20,000字も書ける気がしない、そもそも何を書けばいいのか」——卒論着手前の学生が最初に直面する根本的な疑問である。上位競合には「卒論の書き方」記事が多数あるが、多くが「章立て(How)」に偏り、「そもそも何を書くのか(What)」を本質から説明した初心者向け記事は業界に少ない。
本記事では、累計6,000件超の卒業論文・レポート添削を手がけてきたレポートビズ編集部の視点から、卒論の3つの本質、書く7つの要素、他の文書との違い5比較、分野別の書く内容の違い、書かなくていいこと5選、主張・根拠・具体例の3層構造、書くことを見つける6ステップ、最初に書くべき「1文」の作り方、卒論の全体像イメージまでを体系的に整理する。この記事を読み終える頃には、「卒論とは何を書くものか」の全体像が掴め、着手のスタートラインに立てる。
本記事の対象読者は「卒論を書けと言われたけど、そもそも何を書くのか分からない」という卒論着手前・初期段階の学生である。「章立て」や「書き方(How)」の情報は既に多くあるが、その前段階の「何を書くのか(What)」の理解が不足していると、いくら書き方を学んでも実際には書けない。本記事は「書き方」以前の「書く内容」の理解に焦点を当てる、卒論シリーズの導入的記事として設計されている。「なぜこれを書くのか」の理解があってこそ、後の実務ステップに進める。
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卒論は何を書く?|結論と全体像
結論から述べる。卒論とは「1つの問いを立て、それに客観的な根拠をもって答える文書」である。感想文でも、エッセイでも、日記でもない。ある「問い」を明確にし、その問いに対して先行研究とデータを踏まえて「答え」を提示し、なぜその答えが正しいかを「根拠」で証明する——この3要素が卒論の本質である。
20,000字という文字数に圧倒されるが、実はこの3要素を丁寧に書くだけで、自然と長い文章になる。「問い」に至った背景、「答え」を導いた先行研究、「根拠」となるデータと分析、それらをつなぐ論理展開——一つ一つを丁寧に書けば、文字数は自然と積み上がる。逆に、書く内容が明確でないと、いくら文字数を書いても中身のない文章になる。「何を書くか」の理解が、卒論執筆の出発点である。
本記事では、3つの本質、7つの書く要素、他の文書との違い、分野別の傾向、書かなくていいこと、書くことを見つける手順まで段階的に提示する。文系・理系を問わず、卒論着手前の全ての学生が対象である。
卒論の3つの本質|問い・答え・根拠
卒論を成立させる3つの本質的な要素を整理する。この3要素が明確になれば、卒論の核が定まる。以下、順に見ていく。
本質①|問い(リサーチクエスチョン)
卒論の出発点。「◯◯は本当に△△なのか」「なぜ◯◯なのか」「◯◯と△△にはどのような関係があるのか」といった、答えを求めたい疑問である。この問いが明確でないと、卒論全体の方向性が定まらない。良い問いは「まだ答えが出ていない」「調べれば分かる」「学術的に意義がある」の3条件を満たす。
本質②|答え(仮説と結論)
問いへの答え。研究着手時点では「仮説」として、研究終了時に「結論」として提示される。「◯◯だから△△である」「◯◯と△△の間には◯◯という関係がある」といった、問いに対する明確な回答。感情的・主観的な答えではなく、事実・データに基づいた客観的な答えを目指す。
本質③|根拠(データ・先行研究・論理)
答えを支える証拠。①先行研究(既に他の研究者が明らかにしていること)、②自分のデータ(調査、実験、分析結果)、③論理的な議論(データから答えへの推論)の3つが根拠となる。「私はこう思う」ではなく「これこれの根拠から、こう言える」という書き方が卒論の基本である。
3つの本質のうち、初心者が最も苦しむのは①(問い)の設定である。良い問いを立てられれば、卒論の8割は決まったも同然。逆に問いが曖昧だと、いくら書いても方向性が定まらない。まずは「自分は何を明らかにしたいのか」を1文で書けるまで、指導教員と相談を重ねる時間を取ることが重要である。
3つの本質は独立ではなく、相互に関連する。良い「問い」があるからこそ「答え」の方向性が見え、「根拠」の集め方も決まる。逆に、問いが曖昧なまま先に答えや根拠を集めても、方向性の定まらない散漫な内容になる。まず問いを固める、そして答えの仮説を持つ、それを支える根拠を集める——この順序で進めるのが実務的である。この順序を守れば、卒論は自然に組み立てられていく。
卒論に書く|7つの要素
卒論を構成する7つの要素を整理する。全ての卒論はこの7要素の組み合わせでできている。まずこの7要素を頭に入れることが、卒論着手の第一歩となる。
①問い(リサーチクエスチョン)|序論で明示される。「本研究の問いは〜である」と1文で書ける状態を目指す。
②背景(問題意識)|なぜこの問いが重要か。社会的な文脈、学術的な意義を説明する。
③先行研究レビュー|関連する既存研究の整理。「これまで何が分かっていて、何が分かっていないか」を明確にする。
④理論枠組み(概念定義)|使う理論・概念の定義。「本研究では◯◯を△△と定義する」と明示する。
⑤データ・調査|自分が集めたデータ。アンケート、インタビュー、実験、文献分析など。方法と対象を明記。
⑥分析・考察|データから何が言えるかの分析。図表を使いつつ、論理的に説明する。
⑦結論|問いへの最終的な答え。研究の意義、限界、今後の課題も明記する。
7要素は基本的に序論→本論→結論の順で並ぶ。序論に①②が入り、本論に③④⑤⑥、結論に⑦が入るのが典型的な構造。この7要素を全て埋めれば、卒論の骨格は完成する。逆に、どれか一つでも欠けていると「不完全な卒論」と評価される。
7要素の中で、初心者が最も苦手とするのは⑥(分析・考察)である。データを集めるところまでは何とかできても、そこから「何が言えるか」を導く分析・考察の部分で手が止まりやすい。分析・考察は「データを見せる」だけではなく「データから解釈を導く」作業である。「データが示すのは◯◯だが、これは△△を意味する」「先行研究の◯◯氏の議論と対比すると、〜が言える」といった、データを解釈する視点が必要となる。この視点は指導教員との対話や、複数の先行研究を読む中で徐々に身についていく。7要素全てを均等に書くのではなく、⑥に最も時間をかける意識で臨むと質が上がる。
卒論と他の文書の違い|5比較
卒論を他の文書と比較して、書く内容の違いを明確にする。「これは書かない、これは書く」の判断が明確になる。
①感想文との違い
感想文は「私はこう感じた」を書く。卒論は「私はこう思う」より「これこれの根拠から、こう言える」を書く。感情ではなく事実、主観ではなく客観、単なる意見ではなく論証が求められる。
②エッセイとの違い
エッセイは筆者の思考の流れ・個性的な視点を魅力とする。卒論は先行研究に立脚した客観的な分析を求める。エッセイでは筆者独自の言葉遣いや情緒表現が評価されるが、卒論では標準的な学術表現が求められる。
③レポートとの違い
レポート(調査報告書)は情報を整理・報告する。卒論は問いを立て、独自の分析を加える。レポートは「何があるか」を書き、卒論は「何が分かるか」を書く。卒論は必ず自分の分析・考察を含む点が大きな違いである。
④ビジネス文書との違い
ビジネス文書は実務的な意思決定のために書く。卒論は学術的な知識を生み出すために書く。ビジネス文書は簡潔さと明快さを最優先し、卒論は正確さと論証を最優先する。冗長でも根拠を丁寧に書くのが卒論。
⑤日記との違い
日記は個人的な経験や感情を記録する。卒論は他者が読んで理解し、検証できる客観的な議論を書く。日記は「私」の視点から書くが、卒論は「読者」の視点を意識して書く。専門用語を使う際は必ず定義を明示するなど、他者への配慮が必要。
5つの比較から見えてくるのは、卒論は「他者に対して、客観的に、論証によって、何かを明らかにする」文書だという点である。個人的な感想を書きたいなら日記やエッセイ、情報を整理したいならレポートを書く。卒論はそれらとは異なる、独自のジャンルの文書である。
他文書との違いを意識する上で、初心者に陥りやすいのは「レポートの延長で卒論を書こうとする」パターンである。大学の授業レポートは情報整理を求めるが、卒論はそこに「独自の分析・考察」を加える必要がある。「調べた結果を整理して報告する」レポートの書き方の癖のまま卒論に取り組むと、内容が薄く見える。「調べたことを踏まえて、私はこう解釈する」「先行研究とデータを組み合わせて、こう論じる」という一歩踏み込む姿勢が卒論の特徴である。この違いを最初から意識するだけで、卒論の質が大きく変わる。
分野別|書く内容の違い
7要素は共通だが、分野によって重視するポイントや書く内容が異なる。4分野の傾向を整理する。
文系(社会学・文学・歴史学など)|先行研究レビューと理論枠組みが厚く書かれる。データはインタビューや文献分析が中心。「解釈」の質が評価される。
理系実験系(化学・生物・工学など)|実験方法・実験結果・データ分析が最も分量を占める。数式・グラフ・表が多く登場。再現性が重視される。
理系理論系(数学・物理理論・情報工学など)|理論構築、証明、数式展開、アルゴリズム設計が中心。厳密な論証が求められる。
フィールド調査系(社会学・文化人類学・地理学など)|フィールドワークの記録、インタビューの分析、参与観察の考察が中心。「現場」の記述の詳細さが評価される。
自分の分野の慣行を、先輩の卒論を読んで把握するのが最も確実である。同じ研究室・学科の過去の卒論を数本読めば、書き方・書く内容の相場が見えてくる。「他分野の書き方を真似する」のではなく「自分の分野の書き方を身につける」ことが重要である。
分野別の傾向をさらに具体化すると、文系では先行研究レビューが卒論全体の20〜30%を占めることが多い。歴史学・文学では古典的な文献も含めて丁寧にレビューする必要があり、この作業に膨大な時間を要する。理系実験系では、実験装置の写真や実験条件の詳細を細かく書くのが重要で、後の研究者が同じ実験を再現できる情報密度が求められる。理系理論系では、数式の展開に多くのページを割く。フィールド調査系では、フィールドノート・インタビュー逐語録の分析に厚みを持たせる。分野の特性を理解した上で、自分の卒論の重心をどこに置くかを決めることが、質の高い卒論を書く出発点となる。
卒論に「書かなくていい」こと|5選
卒論に書くべきでない内容を5つ整理する。これらを含めると、学術的な卒論としての評価が下がる。書きながら意識しておきたいポイントである。
NG①|個人的な感想の連発|「私はこう感じた」「これは素晴らしい」といった主観的評価の羅列。感想は必要なら「考察」の中で根拠と共に書く。
NG②|根拠なき主張|「◯◯は絶対にこうだ」「これが正解だ」といった断定。根拠と論証があってこその主張である。
NG③|他人の意見の受け売り|先行研究の内容をそのまま繰り返すだけ。自分の分析・考察を加えないと卒論にならない。
NG④|情緒的な表現|「深く感動した」「胸が熱くなった」といった感情表現。学術文書では抑制的な表現を使う。
NG⑤|完璧な答え・断定|「これで全てが解明された」といった過度な断定。研究には常に限界があり、それを明記する。
5NGは、卒論を書き慣れていない学生が特に陥りやすい表現パターンである。感想文・エッセイの書き方の癖が抜けないと、これらの表現が出やすい。書いた後に見直して、5NGに該当する箇所を客観的な学術表現に書き換えるチェック作業が有効である。
特にNG④(情緒的表現)は無意識に使ってしまいがちである。「感動した」「素晴らしい」「衝撃を受けた」といった表現は日常会話や感想文では自然だが、卒論では避ける。同じ内容を伝えたい場合は「注目に値する」「重要な意義を持つ」「示唆に富む」といった学術的表現に置き換える。書き終わった後に「感情表現の言葉」を検索して置き換える確認作業を行うと、卒論全体のトーンが引き締まる。学術的な文章は感情を排除するのではなく、感情を客観的な評価語に翻訳する作業である。
卒論の3層構造|主張・根拠・具体例
卒論の各段落は、基本的に3層構造で書かれる。この構造を意識すれば、論理的で説得力のある文章になる。以下、順に見ていく。
第1層|主張|「◯◯は△△である」という主張を提示する。段落の冒頭で明示するのが基本。
第2層|根拠|主張を支える根拠を示す。「なぜなら〜だからである」「先行研究では〜と指摘されている」など。
第3層|具体例・データ|根拠を裏付ける具体例・数値・引用。「例えば〜」「実際のデータでは〜」「◯◯氏(2020)は次のように述べる〜」など。
この3層構造を守れば、単なる意見表明ではなく、論証としての段落になる。逆に、主張だけを繰り返す段落、根拠のない段落、具体例に欠ける段落は、説得力を欠く。「主張→根拠→具体例」のリズムを一つ一つの段落で意識すると、卒論全体の論理性が向上する。
3層構造は各段落に適用するが、卒論全体にも同じ構造が適用できる。卒論全体としては、序論で「本研究の主張(目的)」を提示し、本論で「主張を支える根拠(先行研究・データ・分析)」を展開し、結論で「具体的な発見と意義」を示す。段落レベルと卒論全体レベルの両方で「主張・根拠・具体例」の入れ子構造になっているのが、質の高い学術論文の特徴である。この入れ子構造を意識すると、部分と全体の一貫性が生まれる。
書くことを見つける|6ステップ
「そもそも何を書けばいいか分からない」状態から抜け出すための6ステップを整理する。
ステップ①|関心のあるテーマ・分野を書き出す|漠然としたレベルでよい。「音楽」「教育」「経済」など。
ステップ②|関連する既存の議論・現象を調べる|新聞、ニュース、書店、CiNiiで「今何が議論されているか」を把握。
ステップ③|「もっと知りたい」と思う具体的な問いを見つける|「◯◯はなぜ△△なのか」「◯◯は本当に△△なのか」の形で。
ステップ④|先行研究を確認する|同じ問いを扱った研究があるか、CiNii・Google Scholarで検索。既に答えが出ている問いは避ける。
ステップ⑤|自分にできる調査方法を考える|インタビュー、アンケート、文献分析、実験など、自分の環境で実施可能な方法。
ステップ⑥|指導教員と相談する|絞り込んだ問いと方法を持って指導教員と面談。フィードバックを受けて調整。
6ステップは1〜2週間で実行するのが目安。1ヶ月以上迷い続けるくらいなら、ステップ③で「これで書いてみる」と決めてしまう方が実務的である。決めた後で調整することは可能。決められないと着手できない。
6ステップの中でも特に重要なのはステップ④(先行研究の確認)である。ここを怠ると、既に他の研究者が答えを出している問いを再発見することになり、独自性のない卒論になる。CiNii、Google Scholarで関連する論文を10〜20本読むだけで、「既に何が明らかで、何が明らかでないか」の全体像が見えてくる。この作業に1〜2週間かけて丁寧に取り組むことで、独自性のある問いを見つけられる。逆に「先行研究を確認しないまま始める」と、後で「同じ研究が既にありました」と指導教員から指摘されて、テーマ変更を強いられるリスクがある。
最初に書くべき|「1文」の作り方
卒論着手時に最初に書くべき「1文」の作り方を提示する。この1文が卒論全体の設計図となる。
書き方のテンプレート|「本研究の目的は、[対象]について、[方法]を用いて、[何を明らかにするか]である」
例1|「本研究の目的は、コロナ後の◯◯市におけるライブハウス経営について、経営者インタビューを用いて、経営戦略の変容を明らかにすることである」
例2|「本研究の目的は、AKB48ファンについて、アンケート調査を用いて、推し活の心理的動機を明らかにすることである」
例3|「本研究の目的は、宮崎駿映画における家族表象について、テキスト分析を用いて、時代変化を明らかにすることである」
この1文が書ければ、卒論の骨格の8割は決まる。逆に、この1文が書けない状態では、いくら文字を書いても方向性が定まらない。まずこの1文を書けるまで、指導教員と対話し、先行研究を読み、テーマを絞り込む——この過程が卒論の実質的な準備期間である。
1文の3要素([対象]・[方法]・[何を明らかにするか])のうち、初心者が最も曖昧になりがちなのは[何を明らかにするか]の部分である。「◯◯について調べる」「◯◯を検討する」といった漠然とした表現になりがちだが、これでは不十分。「◯◯の変遷を明らかにする」「◯◯と△△の関係を明らかにする」「◯◯が△△に与える影響を明らかにする」といった、具体的なアウトプットを示す動詞を使うと、卒論の目的が明確になる。「調べる」「検討する」よりも「明らかにする」「解明する」「比較する」「評価する」といった動詞を選ぶと、卒論のゴールが具体化される。
卒論の全体像|章別に何を書くか
標準的な卒論の章別に、何を書くかをまとめる。この全体像を頭に入れて着手する。
序論(全体の10〜15%)|問題背景、問題提起、研究目的、研究の意義、本論文の構成。読者が「なぜこの研究が必要か」を理解できるように書く。
第1章 先行研究レビュー(15〜20%)|関連研究の整理、リサーチギャップの特定、本研究の位置づけ。「これまで何が明らかで、何が明らかでないか」を書く。
第2章 理論枠組みと研究方法(10〜15%)|使う理論、概念定義、研究方法(調査対象、データ収集方法、分析手法)を書く。
第3章 調査結果・データ分析(30〜40%)|集めたデータ、分析結果、統計処理などを提示。図表を活用。卒論の中核部分。
第4章 考察(15〜20%)|分析結果の解釈、先行研究との対比、理論的示唆を書く。「結果から何が言えるか」を論じる部分。
結論(5〜10%)|問いへの回答、研究の意義、限界、今後の課題。序論と対応する。
この構成は文系・理系の多くで通用する標準形である。分野によっては章立てが異なるが、この標準形を頭に入れておくと、自分の卒論構成を設計しやすい。
各章の分量比は目安であり、テーマや分野によって調整する。例えば、独自データが少ないタイプの卒論(既存文献の批判的検討など)では第1章(先行研究レビュー)を厚めに、第3章(データ分析)を薄めに調整する。逆に、実験・調査に基づく卒論では第3章に卒論全体の半分近くを割くこともある。標準形を出発点にしつつ、自分の卒論の特性に合わせて微調整するのが実務的である。この分量配分こそが、卒論の「重心」を示す設計要素となる。指導教員と早い段階で章立てと分量配分を共有しておくと、後の執筆がスムーズに進む。
それでも判断に迷う場合の選択肢
「何を書くか」で判断に迷う場合の選択肢を3つ提示する。
①指導教員と面談|「何を書けばよいか分からない」と正直に相談する。指導教員は初心者への案内に慣れている。
②先輩の卒論を数本読む|同じ研究室の過去の卒論を大学リポジトリまたは研究室で入手。実物を読むと「書く内容」のイメージが掴める。
③第三者の添削でチェック|自分の書いた内容が卒論として成立しているか、第三者にチェックしてもらう。レポートビズでは、累計6,000件超の指導実績をもとに、参考資料としての卒論の内容・構造チェックを提供している。公式LINEには1,700名超が登録しており、24時間相談を受け付けている。
よくある質問|FAQ
Q1|卒論と読書感想文の違いは何ですか
感想文は「私はこう感じた」を書く。卒論は「これこれの根拠から、こう言える」を書く。感情ではなく根拠、主観ではなく客観、個人的な意見ではなく論証が求められる点が最大の違いである。
Q2|卒論に「自分の意見」は書いていいですか
書いてよい。ただし「私はこう思う」という主観だけでなく、「これこれの根拠から、私はこう考える」と論証を伴う形で書く。考察の章で自分の解釈を展開するのが典型的である。
Q3|20,000字も書ける気がしません
7要素を丁寧に書けば、自然と20,000字になる。「問い」→「背景」→「先行研究」→「理論」→「データ」→「分析」→「結論」を各章1,000〜4,000字で書けば、目標に達する。「文字数を稼ぐ」意識より「必要なことを書く」意識で臨む。
Q4|「問い」が思いつきません
関心のあるテーマから始める。「音楽」「教育」「経済」など漠然としたレベルでよい。そこから「なぜ◯◯なのか」「◯◯は本当に△△なのか」と具体化していく。指導教員との対話が最も効果的である。
Q5|理系と文系で書く内容は違いますか
7要素は共通だが、重視するポイントが違う。文系は先行研究レビューと理論枠組みが厚く、理系は実験結果と分析データが厚い。自分の分野の先輩の卒論を読むと、書く内容の相場が分かる。
Q6|卒論を書くのに必要な期間は
標準的には4年通年(4月〜1月の9か月間)。うち、テーマ確定と先行研究整理に4〜6か月、本論執筆に3〜4か月、推敲と提出準備に1〜2か月をかける。詳細は本サイトの「卒論の履修登録ガイド」で解説している。
Q7|AIを使って書いてもいいですか
使い方による。先行研究整理や論点整理、文章の推敲などにはAIを活用できる。ただし本文を丸ごとAIに書かせる、独自データの捏造などは学術不正となる。詳細は本サイトのAI活用系記事を参照。AI利用は開示するのが基本である。
まとめ|問い・答え・根拠の3本柱
本記事では、卒論に「何を書くか」について、3つの本質(問い/答え/根拠)、7つの要素、他の文書との違い5比較、分野別の傾向、書かなくていいこと5選、3層構造、書くことを見つける6ステップ、最初に書くべき1文、章別の全体像、FAQまでを整理してきた。
卒論は感想文でもエッセイでもない、独自のジャンルの文書である。「1つの問いに、客観的な根拠をもって答える」——このシンプルな本質を頭に入れておけば、書くべき内容が見えてくる。20,000字という文字数に圧倒される必要はない。問い・背景・先行研究・理論・データ・分析・結論の7要素を丁寧に書けば、自然と長い文章になる。「文字数を稼ぐ」ではなく「必要なことを書く」姿勢で臨むことが、質の高い卒論を書く近道である。
本記事のポイントを整理すると、以下の3点に集約される。第一に、卒論の本質は「問い・答え・根拠」の3要素であり、他の文書とは根本的に異なる客観的な論証文書である。第二に、卒論に書く7つの要素(問い/背景/先行研究/理論枠組み/データ/分析/結論)を全て埋めることで、卒論の骨格が完成する。第三に、「本研究の目的は、[対象]について、[方法]を用いて、[何を明らかにするか]である」という1文を書けるまで準備することが、卒論着手の実質的なスタートラインである。この3点を意識すれば、初めての卒論でも迷わず着手できる。
もし卒論全体の完成度や書く内容で判断に迷う場合、累計6,000件超の指導実績を持つレポートビズ編集部が参考資料としての活用視点でサポートしている。公式LINEには1,700名超が登録しており、納期100%達成の実績とともに、卒論執筆に伴走する体制を整えている。卒論は人生で初めて書く本格的な学術文書——本記事が、その最初の一歩を踏み出す助けになれば嬉しい。
最後に強調したいのは、卒論の執筆過程そのものが「学術的な思考の訓練」だという点である。問いを立て、根拠を集め、論証を組み立てる——これらのスキルは、卒論を書く経験を通じてしか身につかない。就職後、修士課程、社会人としてのキャリアの中でも「複雑な問題を分析して答えを導く」場面は繰り返し訪れる。その基礎能力を、卒論という機会で培えることは、あなたの人生における大きな財産となる。「卒論を書く」ことは単なる卒業要件ではなく、「学術的思考の基本を身につける」貴重な訓練期間である。本記事の内容を出発点として、質の高い卒論を書き上げる旅を歩み始めてほしい。
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