「卒論をAIに書かせたら楽ができるのではないか」「ChatGPTに丸投げしたらどんな卒論ができるのか」「バレないなら書かせてしまいたい」——生成AIが普及した2024年以降、こうした誘惑を抱える学生が急増している。実際、SNSやYouTubeには「AIで卒論を1日で書く方法」といった煽動的なコンテンツも溢れている。しかし、実際にAIに書かせた卒論はどのような品質になり、どんな問題が発生するのか、体系的に整理した記事は業界にほぼ存在しない。
本記事では、累計6,000件超の卒業論文・レポート添削を手がけてきたレポートビズ編集部の視点から、「AIに書かせる」実験の実態、発生する10の問題、書かせると共に書くの境界5基準、共に書く7ステップ、書かせたい理由7分類と対処法、発覚シナリオ5パターン、合法的な効率化5選、時間管理術までを体系的に整理する。この記事は「AIに書かせる方法」を教えるものではなく、「なぜ書かせるのは危険か」と「代わりにどう活用すべきか」を提示する記事である。読み終える頃には、AIとの健全な距離感が見えてくる。
「書かせたい」誘惑を持つ学生に対して、単に「ダメ」と否定するだけでは何も解決しない。誘惑の背景には時間不足・自信不足・興味喪失など、実際に解決すべき課題がある。本記事はそれらの課題に一つずつ向き合い、AIに書かせずに卒論を仕上げる具体的な代替案を提示する。「書かせるのは危険」だけでは足りず、「では代わりにどうするか」まで示すのが本記事の姿勢である。学術倫理を守りつつ、現実的に卒論を仕上げられる道筋を、実務レベルで解説する。
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卒論とAI丸投げ|結論と全体像
結論から述べる。卒論をAIに丸投げして書かせるのは、短期的には楽に見えても長期的には破滅的な選択である。文献の捏造・内容の空洞化・口頭試問での破綻・開示違反・キャリアへの長期悪影響など、10の問題が同時多発的に発生する。「AIが書いた卒論はバレる、そして人生に長期的な悪影響を与える」——これが結論である。
しかし、AIを完全に排除する必要もない。多くの大学は「AI利用の開示」を条件にAI活用を許容している。重要なのは「AIに書かせる」のではなく「AIと共に書く」姿勢である。書くのは自分、AIは思考の補助——この境界を守れば、AIは強力な味方になる。逆にこの境界を踏み越えると、様々な問題が噴出する。
本記事では、まず「書かせた場合」の実態と問題を提示し、次に「共に書く」ワークフローと合法的な効率化手段を紹介する。書かせたい誘惑を持つ学生に、健全な代替案を提供することが本記事の目的である。
本記事の各セクションはそれぞれ独立しているので、自分の状況に応じて必要な部分から読んでよい。「AIに書かせるリスクを知りたい」学生は問題10選と発覚シナリオを、「代わりにどう活用するか知りたい」学生は共に書く7ステップと合法的効率化5選を、「時間不足を感じている」学生は時間管理術と書かせたい理由の対処法を、優先的に読むとよい。目的別に読み進めれば、20〜30分で自分に必要な情報にたどり着ける。
「AIに書かせる」実験の実態|4項目評価
実際にAIに卒論を書かせた場合、どのような品質のものが出来上がるのか。編集部が検証した結果を、4項目で評価する。この評価は「書かせても大丈夫」という誤解を持つ学生に、現実を突きつけるためのものである。
評価①|表面的な体裁|◎(見た目は完成)
ChatGPTやClaudeに「卒論を書いて」と指示すれば、序論・本論・結論を備えた形式的に整った文章が数分で生成される。文字数も指定通りに調整される。表面的には「卒論らしいもの」が出来上がるため、書かせたい学生には魅力的に映る。
評価②|内容の深さ|✕(浅く一般論)
しかし内容は表面的で、多くの場合は「よくあるまとめ記事」レベルの一般論に留まる。分野特有の議論、最新の研究動向、具体的なデータに基づく主張が欠如し、教員にはすぐ「浅い卒論」と見抜かれる。
評価③|文献の信頼性|✕✕(捏造多発)
参考文献の捏造が高頻度で発生する。ChatGPTは実在しない論文の書誌情報を、著者名・タイトル・雑誌名まで完全に整えた形で生成する。学生がこれを検証せずに提出すれば、教員が実在確認した瞬間に不正が発覚する。
評価④|学術的訓練|✕✕✕(ゼロ)
最も深刻なのは、学生自身が何も学ばないことである。卒論は「学術的思考を訓練する場」であり、AIに書かせると訓練機会がゼロになる。書面上は卒業できても、その先の大学院・社会人生活で必要な思考力・文章力が身につかない。
4項目の総合評価は「表面◎・内容✕・信頼性✕✕・訓練✕✕✕」となる。書かせた卒論は形だけの張り子にすぎず、教員の目には容易に見抜かれるレベルである。
特に注目すべきは、4項目のうち最も重要なのは④(学術的訓練)であるという点である。表面上の完成度や見た目の体裁は、卒業したら誰も評価しない。しかし卒論を通じて身につけた思考力・文献検索力・論述力・議論構築力は、大学院での研究や社会人としての業務で常に問われる。書かせた卒論は、この最も重要な資産をゼロにする選択である。「卒業できればいい」と考える学生も、卒業後のキャリアで自分の実力の欠如に直面し、後悔することが多い。卒論は「卒業のための書類」ではなく「自分を鍛える最後の大学教育の機会」であることを、忘れないでほしい。
書かせた場合に起こる|10の問題
実際にAIに書かせた場合、どのような問題が発生するのか、10項目で整理する。多くは同時多発的に発生し、卒論の受理・卒業に致命的な影響を与える。
問題①|内容の空洞化|AIは一般論を器用にまとめるが、独自の主張・深い分析が欠如する。「卒論なのに何を主張したいか分からない」と教員から指摘される。
問題②|文献の捏造|存在しない論文が参考文献に並ぶ。教員が実在確認した瞬間に不正が発覚する。
問題③|文体の急変|過去のレポートと文体・語彙が急変し、指導教員が違和感を覚える。この違和感が調査の起点となる。
問題④|口頭試問での破綻|「なぜこの理論枠組みを選んだのか」に答えられず、AI利用が事実上発覚する。書面の完成度と口頭説明の乖離は隠せない。
問題⑤|剽窃検出ツールでの発覚|Turnitin、Copyleaks、UserLocalなどの検出ツールでAI率が高値を示し、追加調査のトリガーとなる。
問題⑥|開示違反の問題化|大学規定でAI利用の開示が求められているのに、隠したまま提出。後日発覚時の処分が重い。
問題⑦|教員の直感的違和感|検出ツール以前に、教員の熟練した目が「これは書かせた卒論だ」と直感的に気づく。
問題⑧|同じAI文体の一致検出|同一大学の複数学生が同じAIを使うと、文体・構造が酷似し、比較で不正が発覚することがある。
問題⑨|主張の平坦化と個性の欠如|AI生成の文章は主張の強弱がなく、書き手の個性・視点が欠落する。「あなたらしさが感じられない卒論」と評される。
問題⑩|長期キャリアへの悪影響|万一発覚を免れても、卒論を通じた学術的訓練を積んでいないため、大学院・社会人での実力不足として長期的に露呈する。
10の問題のうち、①〜⑨は短期的に発覚するリスク、⑩は長期的なキャリアリスクである。短期的なリスクを回避できても、⑩は必ず訪れる。「書かせた卒論」は、書かせた時点で学びの機会を放棄しており、その代償を数年後に払うことになる。
これら10の問題は独立に発生するのではなく、互いに連鎖して問題を増幅させる。例えば、問題①(内容の空洞化)は問題④(口頭試問破綻)に直結し、問題②(文献捏造)は問題⑤(検出ツール発覚)を加速する。1つの問題が発覚すると、芋づる式に他の問題も明るみに出て、事態は雪だるま式に悪化する。逆に言えば、そのうち1つでも防げれば連鎖は止まる。しかしその「1つを防ぐ」の実行には、結局は自分の思考で書くしかない——ここに「書かせる」ことの構造的な行き詰まりがある。
「書かせる」と「共に書く」の境界|5基準
AI活用が「書かせる」(NG)なのか「共に書く」(OK)なのかを判別する5基準を整理する。この5基準で自分の利用スタイルを評価すれば、境界線が明確になる。
基準①|主導権|書かせる=AIが主導/共に書く=自分が主導。テーマ・論点・構成を自分で決めているか。
基準②|事実確認|書かせる=検証なし/共に書く=すべて自分で原典確認。AIの出力を鵜呑みにしていないか。
基準③|自分の言葉|書かせる=AI生成をコピペ/共に書く=AI出力は素材、自分の言葉で書き直し。文体・語彙が自分のものか。
基準④|開示|書かせる=隠す/共に書く=透明に開示。注釈・謝辞でAI利用を明記しているか。
基準⑤|最終判断|書かせる=AIの結論をそのまま採用/共に書く=最終判断は自分。AIの提案を吟味して取捨選択しているか。
5基準すべてで「共に書く」側であれば、AI活用は健全である。1つでも「書かせる」側に該当すれば、要注意である。特に基準③(自分の言葉)と基準④(開示)は、剽窃・学術倫理違反の境界そのものであり、絶対に守る必要がある。
実務的な自己チェック方法として、卒論の各章を書き終えた段階で、以下の問いを自分に投げかけるとよい。「この章で、私は何を主張したのか?」「この主張は、AIの提案ではなく、私自身の思考の結果か?」「この文体・語彙は、私の言葉遣いになっているか?」「AIをどう使ったかを開示できるか?」——これらの問いにすべて明確に答えられれば、健全な範囲での活用である。答えに詰まる、あるいは「AIがそう言ったから」としか答えられない部分があれば、その章は書き直しが必要である。定期的な自己チェックが、境界を守る実務的な手段となる。
書かせるのではなく|「共に書く」7ステップ
「書かせる」から「共に書く」へ移行するための7ステップワークフローを提示する。このステップを守れば、AIを活用しつつ剽窃リスクをゼロに近づけられる。
ステップ①|テーマは自分で決める|AIに「テーマを決めて」と丸投げせず、自分の関心・分野の課題からテーマを設定する。AIには「テーマ候補の壁打ち」を依頼するにとどめる。
ステップ②|先行研究は自分で読む|AIに要約させるだけでなく、必ず原典を読む。NotebookLMを使う場合も、引用元を確認する。
ステップ③|構成は自分で組み立てる|AIから構成案を得るのは構わないが、最終的な章立てと論理の流れは自分で決定する。
ステップ④|本文は自分の言葉で書く|AIに壁打ちを依頼しても、本文はゼロから自分の言葉で書き起こす。AI出力の言い回しは残さない。
ステップ⑤|事実確認は必ず行う|AI出力の文献名・データを、必ずCiNii・Google Scholar・原典で確認する。捏造リスクを排除する。
ステップ⑥|推敲は自分の思考で|AIに校正を依頼するのは構わないが、修正の採否は自分で判断する。AI提案を全て受け入れない。
ステップ⑦|AI利用を開示する|注釈・謝辞に、使用したAI名・利用範囲・関与度を明記する。透明性を最優先。
この7ステップの本質は、「AIは思考の補助であり、執筆の代替ではない」という原則である。AIを助手として使い、自分が著者であり続けることで、卒論の質と学術倫理の両方が守られる。
7ステップの中で特に難しいのはステップ④「本文は自分の言葉で書く」である。AIの出力を見た後、その洗練された文章を目の前にしながら、自分の言葉でゼロから書き起こすには強い意志が必要となる。コツは「AI出力を一度閉じてから書き始める」ことである。画面を切り替えて、記憶に残った要点だけを自分の語彙で書く。書き終えた後にAI出力を再度開いて、抜けた要素がないかをチェックする。この順序を守れば、AI出力の言い回しを引き継ぐリスクを最小化できる。書くのは自分、AIは資料整理係、この役割分担が「共に書く」の実務的な姿である。
書かせたい理由|7分類と対処法
「AIに書かせたい」という誘惑を持つ理由を7つに分類し、それぞれの根本原因への対処法を整理する。誘惑の背景にある課題を解決すれば、書かせずに済ませられる。誘惑を否定するのではなく、原因を潰すのが本質的な解決策である。
理由①|時間不足|対処:締切から逆算して現実的スケジュールを立てる。1日2時間×2か月でも卒論は書ける。
理由②|自信不足|対処:指導教員・先輩に相談し、書ける自信を積み上げる。1章ずつ書けば全体も書ける。
理由③|興味がない|対処:テーマを再考する。少しでも興味があるサブテーマを見つけて取り組む。
理由④|テーマが不明確|対処:AIに書かせるより、指導教員と面談してテーマを絞る。
理由⑤|文体への不安|対処:文体は書き慣れれば身につく。既存の卒論・論文を読み文体を吸収する。
理由⑥|締切が迫る|対処:AIに書かせるより、指導教員に相談して締切延長・部分提出を交渉する。
理由⑦|丸投げ願望|対処:卒論は自分の思考訓練の場と再認識する。書かせて楽をしても、学びは得られない。
これら7つの根本原因は、いずれもAI以外の方法で解決可能である。AIに書かせることは、これらの課題を解決するのではなく、単に「先送り」しているに過ぎない。先送りした課題は必ず後で顔を出す——それが口頭試問であれ、大学院・社会人の実務であれ、必ず露呈する。
7つの理由の中で最も相談されるのは①(時間不足)と⑥(締切迫る)である。この2つに共通するのは「早めに始めていれば防げた」という点である。逆に言えば、締切2〜3か月前から動き始めていれば、AIに頼らずに済むケースが大半である。時間不足を感じた瞬間に、AIに書かせるのではなく、指導教員に相談することを推奨する。多くの指導教員は事情を考慮して、部分提出や締切延長を柔軟に受け入れる。「書かせて出す」より「事情を話して調整する」方が、指導教員との信頼関係も守られ、結果的に負担も少ない選択となる。
書かせた場合の発覚シナリオ|5パターン
「バレなければ大丈夫」と思って書かせても、実際は5つのシナリオで発覚するリスクがある。それぞれを整理する。事前にリスクを知ることで、冷静な判断ができる。
シナリオ①|AI検出ツール|Turnitin、Copyleaks等のツールでAI率が高値を示し、追加調査のトリガーとなる。近年は精度が向上しており、検出リスクは年々上がっている。
シナリオ②|文献捏造の露呈|参考文献リストの文献を教員が実在確認した瞬間に、AI捏造が発覚。一発で不正認定される。
シナリオ③|口頭試問での破綻|自分の議論として説明できず、AI利用が実質的に発覚する。試問委員が納得しなければ受理されない。
シナリオ④|指導教員の直感的違和感|文体・語彙・論の展開が学生本人の過去実績と乖離し、教員が「これは書いていないな」と直感する。
シナリオ⑤|時間差での発覚|卒業後に検出技術が進化して過去論文が再判定される、あるいは同期の告発・SNS発言などから発覚する。数年経ってからのケースも実在する。
特にシナリオ⑤の時間差発覚は、卒業後何年経ってからでも起こりうる。学位取消の対象になる可能性は、卒業とともに消えるわけではなく、生涯にわたって残る。この長期リスクを直視すれば、「書かせて短期的に楽をする」ことの割に合わなさが分かる。
また、5パターンは独立して発生するのではなく、複数が連鎖するのが実際のパターンである。例えば、シナリオ①(AI検出)がトリガーとなり、シナリオ②(文献捏造)の確認調査が入り、シナリオ③(口頭試問破綻)で最終的に不正認定されるといった具合である。1つのシナリオを回避できても、他のシナリオで発覚する構造的なリスクがある。この多重防御網をすり抜けるのは、実質的に不可能である。「書かせても大丈夫」と思う根拠は、多くの場合、他人の運の良さや不完全な情報に基づいた楽観論である。冷静にリスクを直視すれば、「書かせる」という選択肢は消去法で消えていく。
合法的な効率化|5選
「書かせない」代わりに、AIを合法的に活用して効率化する5つの方法を提示する。これらは開示前提で使えば、学術倫理違反にはならない。
①NotebookLMの正しい活用|先行研究のPDFをアップロードし、要約・論点整理・引用元確認に使う。生成された要約はコピペせず、原典で確認して自分の言葉で書く。
②文献管理ソフト(Zotero、EndNote)|書誌情報を自動取得し、引用スタイルの自動整形が可能。AIではないので大半の大学で許可される。
③構成テンプレートの活用|序論・本論・結論の標準的な構成テンプレートを使い、各章の要素を埋めていく。ゼロから考えるより効率的。
④校正ツール(Word Editor、Grammarly)|誤字脱字・文法チェックに使う。AI要素があるが、多くの大学で校正用途は許容される。指導教員に確認。
⑤読書会・勉強会|同期・先輩と先行研究を読み合う。AIより深い視点が得られる場合が多い。
これら5つの合法的な効率化を組み合わせれば、AIに書かせなくても十分に卒論は書き上げられる。むしろ、これらの方法で書いた卒論の方が、学術的な深さと個性を持つ。
5つの効率化を導入するタイミングも重要である。①のNotebookLMは先行研究収集の段階、②の文献管理ソフトは論文を読み始める初期段階から、③の構成テンプレは章立てを固めるタイミング、④の校正ツールは推敲段階、⑤の読書会は執筆全期間を通じてが目安である。これらを段階ごとに使い分けると、卒論執筆の効率が体系的に上がる。導入は早ければ早いほどよく、特に文献管理ソフトは、最初の1本の論文を読む前に導入すべきである。「AIに書かせたい」と思う瞬間が来る前に、これらの合法的な効率化ツールをフル活用することで、多くの困難を先回りして解決できる。
書かせずに済ませる|時間管理術
「書かせたい」誘惑の最大原因は時間不足である。締切から逆算した時間管理術を実践すれば、書かせずに済む。
締切2か月前|テーマ確定、先行研究収集、章立て決定。この段階で指導教員と面談し、方向性を固める。
締切1.5か月前|序論と本論1章を執筆。1日2時間×3週間で1章は書ける。
締切1か月前|本論2章・3章を執筆。同じペースで進める。
締切2週間前|結論・要旨を執筆、全体の推敲。
締切1週間前|参考文献リスト最終化、図表・脚注のチェック。
締切3日前|表記統一・半角全角・句読点の最終チェック、リンク切れ確認。
締切前日|印刷・製本、表紙記入、バックアップ確認。当日は移動と提出のみに徹する。
このスケジュールは1日2時間の作業で回せる現実的なものである。「書けない」のではなく「始めていない」ケースが大半で、早めに手を動かせば書かせずに済む。締切から逆算した計画と、それを守る意志が、AIに頼らない卒論執筆の鍵である。
スケジュール管理でよくある失敗は、「集中できる長時間の作業日」を待つパターンである。「明日は5時間集中して書く」と決めても、実際にはそんな日はほとんど来ない。代わりに「毎日必ず2時間書く」と決めれば、1週間で14時間の作業時間が確保できる。集中の長さより、継続の頻度の方が卒論執筆には効く。ポモドーロ法(25分作業+5分休憩)を組み合わせると、集中力の維持もしやすい。「今日は書けない気分だから明日にしよう」の積み重ねが、締切直前の危機と「書かせたい」誘惑を生む。毎日少しずつが、最強の時間管理術である。
それでも判断に迷う場合の選択肢
AI活用の境界や、書かせるかどうかで判断に迷う場合の選択肢を3つ提示する。
①指導教員に相談|「AIをどこまで使ってよいか」を具体的に相談する。事前確認があれば安心である。
②大学のAI利用ガイドライン確認|所属大学の最新規定を確認し、許容範囲を把握する。
③第三者の添削でチェック|自分の卒論がAI由来の不自然な表現を含んでいないか、第三者にチェックしてもらう。レポートビズでは、累計6,000件超の指導実績をもとに、参考資料としての卒論の内容・表現チェックを提供している。公式LINEには1,700名超が登録しており、24時間相談を受け付けている。
よくある質問|FAQ
Q1|一部だけAIに書かせるのはOKですか
「一部だけ」でもAI生成文をそのまま使えば剽窃と同等に扱われる。AIには壁打ちを依頼し、本文は必ず自分の言葉で書く。段落単位のコピペも避ける。
Q2|AIが生成した内容を要約し直せばOKですか
単なる要約や言い換えは剽窃回避にはならない。原典に立ち返って自分の理解に基づいて書き直す必要がある。AI生成を出発点にすると、無意識に構造や語彙を引き継いでしまう。
Q3|バレたらどうなりますか
大学・程度による。軽微なら減点、深刻なら成績無効・卒業延期・卒業取消。就活・大学院進学への長期的悪影響もある。「バレたら困る」なら最初から書かせない選択が正解である。
Q4|時間がなくて書かせたいです。他に方法はないですか
指導教員に相談し、締切延長や部分提出を交渉する。多くの大学は個別事情に配慮する余地を持つ。AIに書かせるより、正直に事情を説明する方が結果的に軽い処分で済む。
Q5|AIが書いたと分からないほど巧妙にできませんか
不可能である。AI検出ツールをすり抜けても、口頭試問で必ず化けの皮が剥がれる。書面上完璧でも、質疑応答で自分の議論として説明できなければ、AI利用は事実上発覚する。
Q6|AIの出力を材料として、自分の言葉で書くのはOKですか
OKだが、開示は必要。AIを思考の補助として使い、本文は自分の言葉で書く場合は「共に書く」の範囲であり、大学規定に従って開示すれば問題ない。ただし文体や語彙にAI由来の痕跡が残っていないか確認する。
Q7|「書かせて出した」友達が受理されました。自分も大丈夫ですか
受理されたのは「まだ発覚していない」だけかもしれない。時間差発覚のリスクは、その友達も抱えている。他人の運の良さを自分に当てはめるのは、キャリアリスクとして極めて危険である。
まとめ|書かせるのではなく、共に書く
本記事では、AIに卒論を書かせた場合の実態4項目評価、発生する10の問題、書かせると共に書くの境界5基準、共に書く7ステップ、書かせたい理由7分類と対処法、発覚シナリオ5パターン、合法的な効率化5選、時間管理術、FAQまでを体系的に整理してきた。
「AIに書かせる」ことの誘惑は理解できるが、その先に待っているのは短期的な楽と長期的な破滅である。書かせても学びはゼロ、口頭試問で破綻、検出ツールで発覚、キャリアに長期悪影響——これらのリスクをすべて避けたければ、書かせるのではなく「共に書く」姿勢に切り替えるのが唯一の解である。AIは強力な補助ツールだが、著者は自分——この境界を守れば、AIを活用しつつ卒論の質を高められる。
本記事のポイントを整理すると、以下の3点に集約される。第一に、AIに書かせた卒論は「表面◎・内容✕・信頼性✕✕・訓練✕✕✕」であり、10の問題を同時多発的に引き起こす。第二に、「書かせる」と「共に書く」の境界は5基準(主導権/事実確認/自分の言葉/開示/最終判断)で判別でき、7ステップワークフローで健全に活用できる。第三に、書かせたい誘惑の背景にある7つの課題(時間不足/自信不足など)には、AI以外の解決策が必ず存在する。この3点を押さえれば、AIに書かせずに卒論を仕上げる道が見える。
もし卒論全体の完成度や、時間不足への対処で判断に迷う場合、累計6,000件超の指導実績を持つレポートビズ編集部が参考資料としての活用視点でサポートしている。公式LINEには1,700名超が登録しており、納期100%達成の実績とともに、卒論執筆に伴走する体制を整えている。書かせる誘惑に負けず、共に書く姿勢で卒論を仕上げてほしい——本記事を執筆の助けとして活用いただきたい。
最後に、生成AI時代の卒論執筆で大切な心構えを一つ。AIに書かせるという選択は、実は「自分を信じていない」という選択でもある。しかし卒論を書き上げる過程で身につく思考力と表現力は、その後の人生で最も役立つ資産となる。AIに任せるのではなく、自分の力で書く経験を通じて、自分自身を鍛えてほしい。書き終えた達成感は、AIには決して与えられない、あなただけの財産となる。
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